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2019/05/09

「芸協仲夏祭花形」(2019/5/8)

第30回大演芸まつり 「芸協仲夏祭花形」
日時:2019年5月8日(水)13時
会場:国立演芸場
<   番組   >
前座・神田桜子『ジャンヌダルク』
春風亭昇々『お面接』
桂文治『鈴ヶ森』
春風亭昇太『そば清』
~仲入り~
『口上』日本演芸家連合会長・三笑亭夢太朗を始め、出演者全員が並ぶ。
玉川太福(曲師 玉川みね子『石松代参・三十石』
ねづっち『漫談』
三遊亭遊雀『三枚起請』

2日前にこの会があるのを思い出し、ダメ元でチケット予約したらスンナリ取れた。こんな事もあるんだ。
地下鉄の永田町を降りて階段で地上に出ようとしたところ警官が立っていて、「天皇陛下が通るのでここで待って」と止められた。2分ほどで解除されたが、歩道も止められると初めて知った。

昇々『お面接』、文治に付きまとわれていると言った楽屋落ちから新作へ。お受験の面接のこの噺、どこが面白いんだ。

文治『鈴ヶ森』、この人独特のリズムと噺がよく合っていた。旅人が新米の泥棒に「お前、泥棒の二つ目だな」は面白かった。いつもの癖、受けを狙うような間を持たなかったのは良い。

昇太『そば清』、子どもの頃に自宅に電化製品が来た当時の思い出など長いマクラで、このまま終わるのかと思っていたら食い物の話からネタへ。そば清が身体の回りに置いてあるソバを片端から食べるという演じ方。ソバ賭けの相手の顔を伺いながらニヤリと笑顔を浮かべたり、完食の最後の1本をツルリと食べ、してやったりの表情を浮かべる所が良い。最後の方でそば清が食べた草が人間を溶かすものだったと説明してサゲたが、あれは予め仕込んでおいた方がサゲが効果的にだと思う。

『口上』で、芸協が次第に活気が生まれてきたと言っていた。松之丞が来年2月11日の真打昇進にともない、6代目神田伯山を襲名するなど、ここのとこ目出度いニュースが続いている。文治も言ってたが、中堅やベテランもそれに負けじと頑張って欲しい。

太福『三十石』、御存じ廣澤虎造の代表作、「江戸っ子だってねぇ」「神田の生まれよ」「食いねえ、食いねえ、寿司食いねえ」は、子供たちでさえ口ずさんでいた。外題付けから啖呵まで虎造と同じだが、張りのある声と独特の節回しで客席を盛り上げていた。

ねづっち『漫談』、ライブでは初めて。沖縄でお神籤を引くと凶ばかり。何故なら「もう吉(基地)はいらない」は秀逸。客席から題を貰ってその場で謎かけを披露する腕は大したものだ。客席から「安倍晋三」、即座に「マジシャン」と解く、そのココロは「トランプが気になります」。お見事。

遊雀『三枚起請』、先日、兼好で聴いたばかりだが、やはり遊雀の方が上手い。騙され三人男それぞれの人物像や、海千山千の花魁の描き方が巧みで、終盤の男たちと花魁との掛け合いがドラマチックになった。いずれ芸協は、この人が引っ張って行くことになるだろう。

 

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コメント

「三十石」といえば、勘九郎(亡くなった勘三郎)と志ん朝が掛け合いを演っているのを見たことがあります。何という時代劇だったのか、わかりませんが、とにかく贅沢な感じでした。

福様
時代劇で『三十石』といえば、恐らく金毘羅の代参を済ませた森の石松と、大阪から京都への三十石の船上での威勢のいい江戸っ子とのやりとりでしょう。古い映画では、森繁久彌の当たり役でした。

拙い記憶では、石松が勘九郎(当時)、江戸っ子が志ん朝でした。
とにかく、ドハマリという感じで、凄いものを見た思いがしました。
森繁が石松だと、江戸っ子は誰でしょうか?

福様
石松が勘三郎、江戸っ子が志ん朝でしたらピッタリですね。
映画では、三十石は全編の一部ですので江戸っ子は脇役でした。

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