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2019/06/27

人形町らくだ亭(2019/6/26)

第84回「人形町らくだ亭」
日時:2019年6月26日(水)18時50分
会場:日本橋劇場
≪  番組  ≫
前座・橘家門朗『道灌』
春風亭一之輔『かぼちゃ屋』
五街道雲助『お化け長屋』
~仲入り~
三遊亭わん丈『魚の狂句』
柳家さん喬『船徳』

門朗『道灌』
二つ目が近いようだが、せりふの間の取り方に進歩が見られない。

一之輔『かぼちゃ屋』
この人の演じる与太郎は、バカというより強かさを感じる。これなら世の中十分に渡っていけそうだ。
一之輔、仲入りで自著の本を販売していた。かぼちゃ屋から本屋に変身!

雲助『お化け長屋』
強面の兄さんにいちいち混ぜっ返される古狸の杢兵衛の表情が良い。段々追い詰められてゆく様子がよく分かる。
せっかくこのネタを雲助が演じるなら、出来れば上で切らず下まで演って欲しかったというのは、ちと贅沢かな。

わん丈『魚の狂句』
三遊亭圓丈門下の末弟ながら、最も将来性が期待される人だ。先ず、噺家としてセンスがある。もっとも噺家だから扇子があるのは当たり前か。
ネタは上方の古典落語で、魚を織り込んだ狂句(川柳)が次々と披露されるのだが、最近は演じる人も少ないらしい。わん丈は上方の師匠から教わったそうだが、タイトルと状況設定だけ借りて、中身は本人の新作に近い。
2020年代にはこの人が伸して来る予感がするというのは、褒め過ぎかな。

さん喬『船徳』
さん喬の演じる古典には、所々独自の解釈が行われることが多い。それが当たっている時は良いのだが、時おり首を傾げることがある。
今回の高座でいえば、船に乗る二人の客の片方が日傘をさしたまま乗船していた。この船は猪牙舟だから屋根が無いから日傘という理屈だろうが、果たして日傘をさしたまま船に乗る人がいるだろうか。少なくとも船頭にとっては前方が見えにくくなるので嫌がるだろう。特にこの船は大川に出る所で3べん回るわけだから、傘をさしていたら危ない。こうした必然性のない改変は噺の面白さを減じてしまう。
徳が船を漕ぎながらいい喉を聞かせたり、乙を気取って見得を切る所は工夫されていただけに残念だ。

 

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コメント

わん丈は関西出身ということからか、顔立ちが米朝似と感じています。
バンド生活を経て、上方落語ではなく、江戸落語、しかも異端児の圓丈を師としてあおぎ見たとところにセンスを感じます。

福様
わん丈が自己紹介で圓生の孫弟子といってましたが、センスの良さを活かして古典を磨いて欲しいです。

らくだ亭には行こうと思いつつ、瓦版を止めたら情報が入らなくなり(それも目的ではあったのですが)行きそびれています。

佐平次様
私は「東京かわら版」というのを一度も見たことがないんです。専ら「ぴあ」などから、「こんな会がありまっせ」というメールで知ることが大半です。「らくだ亭」はハズレがないので安心して行かれます。

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