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2019/07/20

「権太楼・雀々 二人会」(2019/7/19)

「江戸と上方、爆笑まつり」権太楼・雀々 二人会
日時:2019年7月19日(金)18時45分
会場:日本橋劇場
≪   番組   ≫
『オープニングトーク』権太楼・雀々
前座・三遊亭歌つお『牛ほめ』
桂雀々『植木屋娘』
~仲入り~
柳家権太楼『居残り佐平次』

『オープニングトーク』では、権太楼が枝雀との思い出を語った。落語研究会に枝雀が出演した時、しばしば権太楼が前方や後方をつとめたという。
また、かつての畳敷きの頃の池袋演芸場でトリを取った時に、寝転んでいた客と喧嘩になり、退場させたエピソードを披露した。

雀々『植木屋娘』
寺の門前にある植木屋、一人娘のお光は評判の美人で父親は溺愛していた。でも心配なのは悪い虫がつくことだった。
そこで、寺に居候をしていた色男で筆も立つ伝吉に目をつける。寺の住職に交渉に行くと、伝吉は武家の跡取りだからと断られる。
諦めきれない父親は一計を案じ、お光と伝吉二人だけにして酒の席を設けるが、何事もなくそのまま伝吉は帰ってしまう。
落胆した植木屋夫婦だったが、ある日母親がお光が妊娠していることに気づき、相手を問い詰めると、それがなんと伝吉だった。
喜び勇んだ父親は、寺の住職に直談判。それでも伝吉は武家の跡取りだと渋る住職に、父親は業をにやし、二人の間に子が出来たらその子を武家に継がせ、伝吉は自分の所の養子にすると言い張る。
「そんな無茶な。侍の家を勝手に取ったり継いだりできるかいな。」
「大丈夫。 商売が植木屋だから、取ったり接いだりするのは得意でおます」
でサゲ。
資産家の植木屋にとってしっかりした婿を取り、自分たちが楽隠居できるかが最大の課題。そのために悪戦苦闘する父親を描いたネタだ。雀々が言うようにあまり面白い噺ではないのだが、そこを雀々独特のパフォーマンスで滑稽味を加えて、楽しい一席に仕立てていた。
東京ではこのネタを三遊亭歌武蔵が演じているが、権太楼は良くないと言っていた。

権太楼『居残り佐平次』
久々に権太楼のこのネタを聴いたが、やはり現役ではこの人がベストだと再認識した。
このネタの勘所は、佐平次の描き方だ。
①仲間の3人を引き連れて品川の見世に上がるまでは兄貴分。
②一人残って若い衆を煙にまき居残りをするまでは手慣れた遊び人。
③芸を活かして2回座敷の人気者になるまでは幇間。
④見世の主人を脅かして50両と着物一式をせしめ、後を追ってきた若い衆に身分を明かす終盤は悪党。
それぞれの場面に応じて佐平次は変化していくが、それは一人に人間が見せる多面的な性格のものだという事が表現されている。そこが権太楼の優れた点だ。
なお、仲間の3人と座敷で相談する場面で、佐平次が体調が悪いのでしばらく品川の海風にあたって養生するために居残りをするという説明はカットしていた。本筋とは無縁と判断したものか。

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コメント

雀々は枝雀の弟子なんで、権師は過去の武勇伝を披露したんですね。
枝雀はかつて談志、圓楽、圓蔵、小朝らともに「お好み演芸会」(NHK)に出ていました。
上方から一人抜擢されたんですが、動作や表情が大きく、独特の存在感を放っていました。

福様
枝雀をナマで観ていないのが返す返すも残念です。

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