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2019/08/15

「東京四派精鋭そろい踏みの会」(2019/8/14)

第9回「東京四派精鋭そろい踏みの会」
日時:2019年8月14日(水)14時
会場:横浜にぎわい座 芸能ホール
<  番組  >
三遊亭兼好『祇園会』
三遊亭遊雀『宗論』
春風亭一之輔『短命』
~仲入り~
林家木久蔵『勘定板』
立川生志『悋気の独楽』
『大喜利』出演者全員

毎年恒例の東京四派の会、但し「精鋭」は看板に偽りありだけど。

開口一番は、なんとか言う生志の弟子が『たらちね』。

兼好『祇園会』
小泉の倅と滝川ナンチャラがデキコンする話題を、いつもの毒舌でマクラに振ってネタに。
来年の東京五輪のことも採り上げていたが、開催国が日程を決められないオリンピックって何なんだろうと思ってしまう。
この人で感心するのは、高座を見る度に階段を一歩ずつ上がっているのが実感できることだ。この日は祭り囃子で魅せてくれた。

遊雀『宗論』
このネタは、遊雀がベストだと密かに思ってる。クリスチャンの青年を演じる時のあの爽やかな目は、宗教に凝ってる人の目だ。讃美歌の「いつくしみ深き」がいつの間にか童謡の「里の秋」に変わるメドレーは、いつ聴いても笑える。
余談だが、この讃美歌のメロディは文部省唱歌「星の界(よ)」として使われている。年配の方なら歌詞はご存知だろう。
月なきみ空に きらめく光
嗚呼その星影 希望のすがた
人智は果てなし 無窮の遠(おち)に
いざその星影 きわめも行かん

一之輔『短命』
隠居が、短命の暗示で「なによりも傍(そば)が毒だと医者が言い」と言うと、通常は「蕎麦はダメってぇこっとは、ウドンにすりゃいいんだ」と返すが、一之輔では「分かった!蕎麦アレルギーでしょ」と返す。続けて「だけど富士そばの蕎麦なら大丈夫、あれは蕎麦粉が入ってないから」に、隠居「入ってるよ!」。
こういう処が、一之輔が受ける要因だ。
彼は頭が良いんだと思う。それは偏差値的な能力ではなく、落語を演じる能力だ。

木久蔵『勘定板』
・未だ噺家の喋りになっていない
・未だ登場人物の演じ分けが出来ていない
真打になって12年で、このテイタラク。
馬風が落協の会長時代に、三平と木久蔵を真打にしたのは失敗だったと冗談めかして言ってたが、あれは本音かな。

生志『悋気の独楽』
昨年ニューヨークに行った時に土産でトランプの帽子を買い、近くのレストランで店員に見せたら、「トランプは気違いだ」と言いながら指で銃の形を作り、頭に向けて「バーン」という仕草を見せていたというエピソードを紹介していた。米中摩擦から香港デモ、日本の政治家も俎上にあげ批判しまくり。N国党への批判もしていたが、こうなると「N国党から日本を守る党」が要るかも知れないね。
ただ、マクラに力を入れ過ぎたのか、ネタに入ってテンションが下がってしまった。全体に冗長な印象を受けた。

『大喜利』では生志が司会。木久蔵がイジラレ役で活躍。そうか、木久蔵はこのためにメンバーに入っているのか。

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コメント

オリンピックの日程は日本がアメリカの都合ならびにIOCの懐具合を忖度して真夏にしたと聞きましたが、ほんとのところはどうなんでしょうか。

佐平次さん
TV放映権料が欲しいIOCと、8月がスポーツ中継の端境期である米国のTV局の意向で日程が決められました。本来は開催国の現地事情が最優先されるべきで、これを無視した日本の五輪招致委員会の見識が疑われます。

『宗論』は今みんなあたしの作った型で演っている、と遊雀の元師匠が言っておりました。
他には玉の輔がよくかけ、おほめ下さる一之輔のも聴いたことがあります。
いわゆる知的センスがないと語れない演目ですねぇ。

福さん
『宗論』を得意としていたのは8代目春風亭柳枝で、今もその型を継承していますが、讃美歌を入れる所は権太楼のアイディアのようです。もっとも、小三治も讃美歌を入れてますので、どちらが先でしょうか。

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