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2019/09/26

鈴本9月下席・夜(2019/9/25)

鈴本演芸場9月下席夜の部・中日
「柳家わさび真打昇進披露興行」
<  番組  >
三遊亭伊織『真田小僧』
松旭斉美智・美登『奇術』
三遊亭吉窓『本膳』
柳家さん生『浮世床(夢)』
ロケット団『漫才』
桂文楽『看板のピン』
鈴々舎馬風『漫談』
柳家小菊『粋曲』
柳家権太楼『代書屋』
─仲入り─
『披露口上』下手より司会の吉窓、正蔵、わさび、さん生、馬風、市馬
翁家社中『太神楽曲芸』
林家正蔵『松山鏡』
柳亭市馬『蝦蟇の油』
林家正楽『紙切り』(わさび、ラグビー、赤とんぼ)
柳家わさび『出待ち』

9月下席より新真打の昇進披露興行がスタートした。落語協会は、今回は4人が昇進となった。その内、中日の柳家わさびの昇進披露に出向く。4人の中で唯一二ツ目の名前のままでの昇進だ。

サラクチの伊織『真田小僧』は初見。フツーの出来。

美智・美登『奇術』、ラケットで飴を打つんじゃないかとヒヤヒヤしたが、それは無かっただけはマシだ。

吉窓『本膳』、久々だった。後でわさびがアンケートで協会の理事としてこの人の名前を書いたと言ってたが、人望があるんだろう。

さん生『浮世床(夢)』、披露口上で師匠の小満んの芸に全く似てないと言われていたが、確かにそうだ。この日は通常の2倍速でネタを演じていた。

ロケット団『漫才』、早速、進次郎のセクシー発言をネタに採り入れていて、例によって会場は大受け。ただ、ツッコミの倉本剛の体調があまりよくなさそうに見えたのが心配。

ここから先は、お馴染みの人のお馴染みのネタだから、もう良いでしょう。
披露口上では、権太楼がわさびには独特のフラがあると言っていたが、その通りだ。これは噺家にとって強い武器になる。女性客に人気があるのも強みだ。前方の列は女性客ばかりだし、この日の17時開場というのに15時半から並んだ人がいたようだ。きっと母性愛本能をくすぐるんだろうね、ウラヤマシイ。

わさび『出待ち』
この日が新真打の高座としては2回目になるが、初回は『紺屋高尾』を掛けたそうだ。この日は新作で、わさびは三題噺を創作する勉強会を定期的に開いていて、『出待ち』というネタは記録によれば「宝塚歌劇団/人間失格/忘れ物」というお題で作られたものの様だ。
内気で無口な高校生の山田は「太宰治研究部」唯一の部員だが、文化祭を前に出し物が決まらない。反対に宝塚ファンの陽気な顧問の教師に、女生徒が出待ちしてくれるかも知れないぞと励まされ、嫌々ながら文化祭の舞台で太宰治の『人間失格』の朗読をすることになった。心配した顧問から、出だしの挨拶文だけは用意して貰うが、緊張してそれも落としてしまう。ようやく本を取り出し朗読を始めるが、不良の悪戯で他の本とすり替えられていて立ち往生。それでも全文暗記していたので朗読は無事終了、顧問も大喜び。外に出ると、女生徒が一人、忘れ物だと先の挨拶文の紙を渡してくれるが、その先には電話番号もメモしてあった。
全体の印象から、喬太郎の初期の頃の新作の影響も感じられるが、わさびの高座はナイーブな高校生の姿を等身大で演じていて好演。
それほど面白いストーリーではないが、わさびのフラが活かされていて楽しめた。
ユニークな存在になってゆくことだろう。

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コメント

わさびに対して応援していただいてありがとうございます。
「人間失格」ということは、「恥の多い生涯を」なんていうセリフも引用したんでしょうか。
マスコミ受けするし、わびとさびのある噺家になってほしいと思います。

福さん
朗読そのものは出て来ないので、「人間失格」の文章の紹介は無かったです。ファンになった女子と多摩川上水で心中しようかと口走るギャグはありました。喬太郎や一之輔との交流もあるようで、楽しみな若手です。

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