「強盗」ならぬ「強贈」事件
近ごろは「強盗」ならぬ「強贈」事件というのがあるらしい。
犯人が金品を持ってきて、「これを受け取れ、さもないとタダじゃ済まないぞ」と脅して、無理やり置いていくそうだ。
怖いですね。
皆さんもいつ被害にあうかわからないので、十分に注意してください。
そんなバカなとお思いでしょうが、関西電力では実際に起きたそうですよ。
関電の言い分をそのまま信じるとすれば、事件の構図はこうなる。
・容疑者:福井県高浜町の元助役・森山栄治(故人)
・被害者:関西電力役員ら20名
・被害総額:約3億2千万円
なかには1億円もの金品を贈与された人も二人いた。1億円だぜ、そりゃ断わらないわな。
もっとも、無理やり強贈されたと主張しているのは被害者の方の言い分だけで、肝心の容疑者は亡くなっていて死人に口なしだから確かめようもない。
金品を渡すからには、当然見返りがあったと考えるのが自然だ。
何も見返りもなく、1億円もの金を渡すなんて、そんな茶人はいないさ。
原発を作ると立地の自治体に電力会社から交付金が支給される。この際、原発を受け入れに積極的役割を果たした人物はやがてフィクサーとなり、退職後も電力会社の関連会社や原発の工事会社などの役員に就任する。
発注側と受注側の両方に影響を及ぼすのだから、工事金額の水増しなんぞ思いのままだ。その水増し分を、フィクサーを通して電力会社の役員に還流させる。これで電力会社の役員と原発工事会社とはwin-winの関係になり、双方がハッピーになる。原資はどうせ国民から徴収した電力料金だから、気楽なもんだ。
こうした構図は、恐らくは他の電力会社でも起きているだろう。
この際、膿を全て出し切らせて、贈収賄事件として裁くべきだ。
検察よ、しっかりしてくれよ。
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コメント
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Mさんも核が作ったモンスター、シンシンゴジラです。
投稿: 佐平次 | 2019/10/04 11:03
佐平次さん
関電が言う通りだとすれば、20人もの役員が揃って森山の脅しに屈していたわけです。彼らが脅されていた「弱み」は何だったのか、その中身が気になります。
投稿: home-9 | 2019/10/04 15:47