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2019/11/12

「柳亭小痴楽 真打昇進披露」in国立(2019/11/11)

国立演芸場11月中席・初日「落語芸術協会真打昇進披露」

前座・柳亭楽ぼう『子ほめ』
<  番組  >
柳亭明楽『転失気』
春風亭柳若『猫の皿』
江戸家まねき猫『ものまね』 
三遊亭小遊三『鮑のし』
春風亭昇太『猿後家』
 ―仲入り―
『真打昇進披露口上』下手より司会の鯉昇、昇太、小痴楽、楽輔、小遊三
瀧川鯉昇『粗忽の釘』
柳亭楽輔『替り目』
東京ボーイズ『歌謡漫談』 
柳亭小痴楽『干物箱』

国立演芸場11月中席は柳亭小痴楽 真打昇進披露興行。国立の寄席は前月の1日にチケットが発売されるのだが、その時点で出演者が決まっていないことがある。今回もそれで、仕方なく11月11日というゾロ目に日に予約したというわけだ。

明楽『転失気』
ヘタ、前方の前座より酷い。

柳若『猫の皿』
クスグリを多用して笑いを誘っていたが、行き過ぎるとこのネタ本来の面白みを弱めてしまう。

小遊三『鮑のし』
後の口上で、副会長の重しが取れて若返ったと揶揄されていたが、そういう感じがする。お人好しの甚兵衛が右往左往する姿が巧みに描かれていて、サゲまで演じた。

昇太『猿後家』
落語が好きだというと、時々「笑点」の中で落語が一番上手い人はと訊かれることがあるが、「昇太でしょう」と答えると不思議そうな顔をされる。『権助魚』『花筏』は現役ではこの人がベストだと思っているが、他の人では何も思い浮かばないもん。
ヨイショされて照れる猿後家のお上さんの表情が良かった。

『真打昇進披露口上』では、既に30日間も続けてきたのでダレ気味。小遊三なんぞは「高校3年生」をワンコーラス唄っておしまい。昇太が、本人の性格が奔放だがその奔放さを芸に生かして欲しいと言っていたのが印象に残った。

鯉昇『粗忽の釘』
鯉昇は、オリジナルのほうきを釘に掛けるのに瓦釘を使うのは不自然だと考えて、もっと重いものということでかつてはエキスパンダーを掛けていた。今は体の大きい叔母さんが使っていた遺品のロザリオを掛けるという設定にしている。相変わらず軽妙な高座でこの日最も受けていた。サゲは「お宅の阿弥陀様はキリスト教ですか?」。

楽輔『替り目』
酔っ払いが酔っ払いに見えないし、会話の「間」が取れてないし、一本調子なので抑揚がない。これではネタの面白みも出てこない。

小痴楽『干物箱』
このネタ、若旦那の身代わりに2階に上がった貸本屋の善公について2通りの演じ方がある。
①若旦那が予め父親から訊かれる俳句の会について善公に答えを教えておくが、次に無尽のことを訊かれてしどろもどろになる。その後に干物箱のヤリトリがあって、父親が2階に上がってくる。
②最初に善公と父親とのヤリトリがあり、それはいったん収まるが、善公が花魁から若旦那に宛てた手紙を読み自分の悪口が書かれているので腹を立てて大声を出すと、怪しんだ父親が2階に上がってくる。
小痴楽は②の演じ方だった。
前半の若旦那と善公の会話の場面では、善公が若旦那のお供で吉原に行くと思い込んで妄想にふける所を加え、いかにも小痴楽らしい軽妙な運びだった。
しかし、若旦那と善公のセリフが平板に流れていってしまった。もう少しセリフの間や緩急に留意すべきだったように思う。
それとトリネタとしては、このチョイスがどうなんだろうか。
熱演の割には客席の反応はいま一つだった。

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コメント

昇太はお嫌いかと思っておりました。
よく計算された噺の運び方、クスグリを入れる絶妙の間、口調もいわゆる江戸前でない駿河前ですが、うまいですねえ。

福さん
好き嫌いは別ですが、高座に上がってくるだけで場内がパッと明るくなる所がいいです。本来は寄席向きの人だと思うんです。
>

昇太は、茶の湯、時そば(上方風)、なども良かったです。
現役随一とまでは言いませんが。

佐平次さん
昇太はコアの落語ファンでは評価が分かれるでしょうが、軽い滑稽噺には見るべきものがあります。

小痴楽、取りネタで、『干物箱』でしたか・・・・・・。

本日、夜の部に行きます。
末広亭と時と同じネタではないことを祈って^^

小言幸兵衛さん
小痴楽ですが、この日の印象ではまだまだです。見方によれば、それだけ今後の伸びしろが大きいとも言えます。

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