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2019/11/25

「桂春若 独演会」(2019/11/24)

「桂春若 独演会」
日時:2019年11月24日(日)13時
会場:お江戸日本橋亭
<  番組  >
前座・立川かしめ『子ほめ』
笑福亭茶光『田楽喰い(ん廻し)』
桂吉坊『胴斬り』
桂春若『植木屋娘』
~仲入り~
柳家小菊『粋曲』
桂春若『三十石』

ロケット団の向こうをはって「四文字熟語」を。
”一つの事を疑うと全てが疑わしくなること”「安倍晋三」。
総理が税金を使って選挙運動をやるなんて前代未聞だ。仮に周囲にそうした動きがあればそれを制するのが指導者のあるべき姿だ。こういう人物が永年首相を続けていることがこの国の悲劇といえる。

先週はどこか寄席に行くつもりが雨や寒さで二の足を踏んでしまった。典型的な日和見だね。
さて「桂春若 独演会」、1970年3月に3代目桂春団治に入門というから上方でもベテランに属するだろうが、東京の落語ファンにはお馴染みが薄いと思われる。師匠の他に桂米朝や5代目桂文枝に稽古をつけて貰っていて、今回は、その文枝から教わったネタを演じた。
ネタに入る前に、マクラ代わりに珍しいジョークを披露するというスタイルが特長。

茶光『田楽喰い(ん廻し)』
鶴光門下で今秋二ツ目に昇進。このネタは前半が『寄合酒』で後半が『田楽喰い』としてそれぞれ独立して演じられるが、東京では後半も『ん廻し』の名で通っている。
師匠譲りの明るい芸風だが、人物の演じ分けは未だ未だだ。

吉坊『胴斬り』
侍の試し斬りで胴と足に分かれてしまい、胴は風呂屋の番台に、足は麩屋に奉公して麩を踏む仕事に就く。お蔭で一人で二人分の給金が貰えるという楽天的な噺。足が口をきくと、「どこで喋ってるんやろな・・・まあ、大概そんなとこだろうと思ってはいたが」が可笑しい。短いながらこの人らしいきっちりとした高座。後席の春若の『三十石』では舟歌をスケ。

春若『植木屋娘』
資産家の植木屋の親父さん、そそっかしいが18になる娘・お光が可愛くてしょうがない。字が書けないので近くの寺に居候している500石取りの跡取りの伝吉に頼んで請求書を書いて貰う。その伝吉、姿も性格もとても良い男で、親父さんとしては娘の婿にしてと一計を案じ、伝吉に酒を飲ませて袖を引くよう娘に命じるが、オボコの娘は恥ずかしがって上手くいかない。諦めかけていると、ある日お光が妊娠していることを知り、相手はと問いただすと、これがなんと伝吉だという。喜んだ親父さん、早速寺に駆け付け、和尚に伝吉を婿にしたいと頼む。
「しかし伝吉は、500石の跡目を・・・」
「娘に子ができたら、その子に継がせばええ。 伝吉は貰う。」
「そんな無茶な。侍の家を勝手に取ったり継いだりできるかいな。」
「大丈夫。 接ぎ木も根分けも、うちの仕事ですがな。」
でサゲ。
上方でも高座にかかる機会が少ないネタだそうだが、粗忽者だが娘への一途な愛情を注ぐ父親の姿が描かれていた。
サゲを含めて、文枝より米朝に近い演じ方だったように思う。
東京では、三遊亭歌武蔵が持ちネタにしている。

小菊『粋曲』
いつもと三味線の音が違うと思っていたら、ご本人から、この日の様な湿気の多いときは糸が伸びて調子が狂うんだそうだ。相変わらずいい喉を聴かせてくれた。

春若『三十石』
このネタ、フルバージョンだと1時間以上かかるので、演者によって、あるいは持ち時間によって始めと終わりが変わる。この日の春若の高座では船宿から始まり、乗船して舟歌が入り、夜明けの枚方の農村風景までを演じた。
春若の2席は、余計なクスグリやケレンはなく、上方の古典をじっくり聴かせるという高座だった。

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コメント

ご披露の元ネタは東京電力でしたね。
ロケット団の四字熟語は楽しい。「大いに励まして元気づけること」「鼓舞激励」「いや、松岡修造!」

福さん
””大いに励まして元気づけること””で「香港市民」で、どうでしょうか。

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