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2019/12/15

「雀々・喬太郎 二人会」(2019/12/14)

「桂雀々・柳家喬太郎 二人会」
日時:2019年12月14日(土)18時30分
会場:日本教育会館 一橋ホール
<  番組  >
前座・三遊亭歌つを『子ほめ』
桂雀々『田楽喰い』
柳家喬太郎『ウルトラマンのつる』
~仲入り~
桂雀々『蝦蟇の油』
柳家喬太郎『カマ手本忠臣蔵』

上方の落語家の平均寿命は50代前半だそうだ。調査した結果なので間違いないらしい。東京の落語家のデータは無いかも知れないが、平均寿命よりは短い気がする。
話はそれるが、喬太郎の膝を心配している。通常の噺家は座布団に座るとき先ず膝を折ってから両手を前についてお辞儀するが、喬太郎の場合は先ず両手と膝をつき膝を折りながら前に体をせり出してお辞儀している。相当、膝が悪いんじゃないかと。正座しておしゃべりするのが仕事の噺家にとって膝は生命線だ。今から治療なり養生なりしておかないと更に悪化するのでは。

この会の主催者に一言、このキャパのホールでお囃子を入れずにテープはないだろう。なんかケチくさいね。

雀々『田楽喰い』
雀々の面白さを活字で表すのは難しい。実際に観て聴いて貰うしかない。マクラからエンディングまでずっとハイテンションで客席をグイグイ引っ張る。こういうスタイルは、東京の客には受け容れられるかどうかと思っていたが杞憂、毎回大受けだ。
「ん廻し」の場面で、男が野菜の名前を並べるがどれも「ん」がつかない。「カボチャ」というと、それじゃ「ん」が入ってないからと、別の名前で「0ん0ん」(ナンキンと言わせようと)ヒントを出すと、「パンプキン!」と答える。「エー、カボチャのことお前いつもそう言ってるの?」と突っ込むが、こうした会話の間が絶妙なのだ。

喬太郎『ウルトラマンのつる』
喬太郎は『つる』の改作が好きなようで、他に『極道のつる』という新作がある。「なぜ帰ってきたウルトラマンがウルトラマンジャックと呼ばれるようになったか」を隠居が解説し出すと。この先はウルトラマンの蘊蓄の塊。機関銃のように語られるその内容はサッパリ分からない。私だけでなく恐らく他のお客も理解してないだろう。それでも場内は爆笑。こんなどうでも良いことを何故あれほど熱く語れるのか、という面白さなんだね、きっと。

雀々『蝦蟇の油』
上方版は初見。筋は東京版と同じだが、油売りが酔っぱらって腕を切ると、拭いても拭いても後から後から血が止まらず、「誰か病院に連れてって!」でサゲた。

喬太郎『カマ手本忠臣蔵』
12月14日に因んで忠臣蔵の噺を。だけどこのタイトル、いずれ差別用語だと使えなくなるかもね。
浅野「ねえ、吉良様、もう一度抱いて」
吉良「いや、あの時は酔っていたので、つい」
浅野「吉良様ったら、近ごろ伊達さんばかり親切にして、私のこと構ってくれない」
吉良「君とは勅使接待役は二度目だが、伊達とは初めてなんだから仕方ないだろう」
浅野「もう私、嫉妬しちゃう」
こんな痴話喧嘩のような中で刃傷事件が起きてしまうという設定。
浅野内匠頭が吉良上野介のもとで勅使接待役を務めたのは二度目でしかもこの時は吉良が浅野を指名していたということ、また刃傷事件について浅野が最後まで理由を語らなかったという歴史的史実を踏まえている様に見える。
結局討ち入りに参加したのは大石以下、そのケがあるものだけだった。
吉良邸で四十七士は全員が返り討ちに合うが、皆揃って殿のおそばに行けると笑って死んでいく。
事情を理解した吉良方の家来たちが上野介の首を泉岳寺に捧げると、墓の下で浅野が吉良を待っていた。
赤穂事件を「忠義」と捉えるのではく「情死」とした意欲作。
でもこれ、歌舞伎や映画にするのは難しいね。

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寄席・落語」カテゴリの記事

コメント

昨日、橋田寿賀子の忠臣蔵がBSで再放送されていました(冒頭、杉本春子の桂昌院が勝新の綱吉に説教をするなんていう豪華な場面も)が、忠臣蔵は様々な解釈を生む芝居ですね。
喬太郎の荒唐無稽なものにも、いつかは寄席で出会いたいと思います。

福さん
忠臣蔵は浅野内匠頭が刃傷の理由を語らなかったこと、浪士の討ち入り前に幕府が吉良邸を大名屋敷から本所というセキュリティーの悪い場所に移し換えたことなど謎が多く、多くの解釈が生まれています。これからも色々な作品が出来るでしょう。

喬太郎は肥りすぎじゃないでしょうか。
運動する暇もなさそうですね。

佐平次さん
喬太郎は、明らかに肥りすぎです。だから膝に負担がかかるんです。長く噺家を続けようと思ったら、体重コントロールは必須でしょう。

杉本でなく、杉村春子でした。お詫びして訂正します。
討ち入りに参加しなかった人の側に立つのが落語家だ、とは志の輔の弁です。
師の『業の肯定』を敷衍したものでしょう。

福さん
吉良方から見た忠臣蔵という井上ひさしの作品もありますし、志らくの落語にも確かそうしたのがありました。

14日なので喬太郎がどこかでこのカマ手本忠臣蔵をかけたのではないかと思ってました。私、昼間光が丘のIMAホールでのさん喬、喬太郎親子会に行っておりました。さん喬が二番煎じ、文七元結、喬太郎が任侠流山動物園をかけてました。さん喬の2席は冬に相応しい、年末を感じるいい高座でした。喬太郎のネタは豚のひづめなど芸が細かで笑いどころ満載でした。仲入り後の師弟対談でさん喬か「喬太郎は本当は古典が好きなんだよな。」と言っていたのが印象的でした。

ぱたぱたさん
喬太郎は古典、新作どちらも相当高い水準でいける稀有な噺家です。どちらを選ぶかは相手が古典なら新作を、新作なら古典を、自身が2席演じるなら古典と新作を、といった大まかな基準で演じているのではと推察しています。

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