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2019/12/22

「花形演芸会」(2019/12/21)

第487回「花形演芸会」
日時:2019年12月21日(土)13時
会場:国立演芸場
<  番組  >
前座・柳亭市坊『真田小僧』
瀧川鯉八『多数決』 
桂福丸『七度狐』
山上兄弟『奇術』
古今亭文菊『七段目』
  ―仲入り―
柳家小せん『盃の殿様』
おせつときょうた『漫才』  
菊地まどか『阿波の踊り子』 曲師=佐藤貴美江

えーと、この会のチケットなんで取ったんだっけ? 思い出した、桂福丸の名があったから。いま上方落語界の期待の若手の一人だ。

鯉八『多数決』 
今回で3度目かと思うが、前2回は何を言いたいのか分からない、つまらないという印象しかなかった。今回のネタは着想が明快だし面白いと思った。多数決というのは民主主義の基本であり公平を思われがちだが、実際はそうでもない事は多くの人が実感していると思う。そこの所を、夏休みに学校で飼育しているウサギの世話をどう分担するかというクラス討論を通じて問題を投げかけた作品だ。
従来の新作落語にはない視点で、興味深く聴いた。

福丸『七度狐』
噺家というより歌舞伎役者に近い、上方の落語家にしては珍しくシュッとした風貌。この人も3度目だが、古典を忠実に演じながらその面白さを観客に伝える力量を持っている。
ネタは『東の旅』の中で最も多く演じられている鉄板ネタ。喜六と清八の二人と茶屋の親爺との掛け合いから、七戸狐に化かされて尼寺で怖い思いをする所までをほぼフルに演じた。語りがしっかりしているのと、一つ一つの所作が丁寧な点が魅力。
折りをみて独演会に行ってみようと思う。

山上兄弟『奇術』  
カードマジックからイリュージョンまで、相変わらず鮮やかなもんです。寄席の色物の奇術としては、少し立派過ぎるかな。

文菊『七段目』 
芝居への興味や愛着が必要とされるので、演者が限られるネタだ。文菊にとっては自家薬籠中のネタとはいえ、他の出演者に比べ格の違いを感じさせた。お約束の12世市川團十郎の声色や八百屋お七の火の見櫓の人形振りなど、本人も楽しそうに演じていた。

小せん『盃の殿様』
先輩としてのゲスト出演。江戸から300里離れた殿様と吉原の太夫が盃の交換をし合うという壮大というか馬鹿々々しいというか。小せんはいつもの脱力系の高座で楽しませていた。

おせつときょうた『漫才』
初見、2019年 『第18回漫才新人大賞』大賞受賞とある。
二人とも大阪出身だが、東京で活動するのだろうか。「クリスマス」を題材にして仏教徒がクリスマスを祝うのを洒落で演じた。なかなか達者だ。

菊地まどか『阿波の踊り子』 
浪曲。いつもながら美声だ。熱烈なファンからの声援を浴びていた。
ただ浪曲大会ならこれで良いのだろうが、寄席演芸に挟まって演じると違和感があるのだ。
浪曲といえば「三尺物」に限るという、当方の好みの問題もあるのが。

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