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2020/01/14

「笑福亭たま 独演会」(2020/1/13)

「笑福亭たま日本橋劇場独演会」
日時:2020年1月13日(月・祝)13時
会場:日本橋劇場
<  番組  >
前座・立川幸七『手紙無筆』
桂鷹治『初天神』
笑福亭たま『時うどん』
笑福亭笑子『スタンダップコメディ』
笑福亭たま『ベッパーラッパー』
~仲入り~
三遊亭円丈『悲しみは埼玉に向けて』
笑福亭たま『松曳き』

夫「おい! 古くて使い物にならないものをいつまで取っておくんだ!」
妻「だから、あんたと一緒にいるのよ」
我が家で実際にあった会話です。

「笑福亭たま日本橋劇場独演会」、前座、二ツ目、ゲストが2人、それに本人が3席という腹一杯の構成。

鷹治『初天神』
初見。芸協の二ツ目で師匠は文治。噺家らしい風貌で口調がはっきりしている。楽しみな存在になりそうだ。

たま『時うどん』
マクラで前日の北海道の公演について熱く語っていたが、地方の落語会の主催者と噺家との関係は難しい問題があるようだ。
続いて入船亭遊京(たまの後輩にあたる)の入門時のエピソード、これが大爆笑もの。やはり子どもが噺家になるなんて言い出すと、親は心配になるんだね。
ネタの『時うどん』、東京の『時そば』と違って最初の晩は二人連れで、翌晩は一人となる。この翌晩のうどんを食う客の描写が見せ所だが、たまの高座では客を見るうどん屋のリアクションによって、客の可笑しさを増幅させた。怪談でお化けそのものより、恐怖に陥る人間を描くことによりお化けの恐ろしさを伝える、あの手法だ。このネタを初めて面白いと思った。

笑子『スタンダップコメディ』
初見。師匠はパペット落語でお馴染みの笑福亭鶴笑。
腹話術で、手足を使うのと人形に色々な仕掛けをしているのがミソ。海外各地で公演しているようで、近くはオーストラリアで活躍していたとのこと。芸はなかなかのもんだが、ネタはあまり面白いとは思えなかった。

たま『ベッパーラッパー』
昨年亡くなった桂三金の創作にたまが手を入れてアレンジしたもの。
古典の『くっしゃみ講釈』の講釈師をDJのMC(なんのコッチャ)に置き換えたもので、胡椒を買う店をコンビニの「サークルK」にしている。胡椒の連想はピンクレディの「ペッパー警部」で、男が胡椒を思い出すのにピンクレディのヒット曲を片っ端から歌う。
山場の、憎き相手のMCに胡椒を振りかける場面では、レディーガガの「ポーカーフェイス」の曲に合わせて歌い踊る。このタイトルを「能面」として日本語に直した歌詞を紙に書いて、曲に合わせて紙芝居の様に1枚1枚引き抜きながら歌うサービス付き。
会場は大受けで、この辺りがたまの人気の所以だろう。

円丈『悲しみは埼玉に向けて』
代表作の一つで、北千住駅から新栃木駅に向かう東武伊勢崎線や、日光線、日比谷線などの電車内と沿線のエピソードを自虐的に語るもの。
ただ、最近の円丈は前にメモが書かれた台を置き、それを見ながら進行させるので、何とも噺の運びが悪い。メモを見落とすと筋が行ったり来たりになることもあり、本人やファンの方には申し訳ないが、そろそろ退け時ではなかろうか。

たま『松曳き』
未だネタが完全に入っていないと思われるのと、前半に飛ばし過ぎた反動で疲れがあったのか、小さな言い間違えやいい淀みが散見されていた。そのためこの噺のリズムの乗り切らぬ憾みがあり、あまり良い出来ではなかった。

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コメント

円丈はこのネタも、例の暴露本でも、耳に逆らうことを語る人です。煙草を吸いながら繁華街を歩く若き日の円丈をみたことがあります。男の哀愁が・・・退け時ですか。

福さん
落語家は定年がないので自ら引退を決めるしかありません。晩節を汚さぬためにも、と考える次第です。

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