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2020/02/05

「春風亭正太郎・入船亭小辰」(2020/2/4)

「春風亭正太郎・入船亭小辰」
日時:2020年2月4日(火)19時30分
会場:らくごカフェ
<  番組  >
入船亭小辰『鈴ヶ森』
春風亭正太郎『はてなの茶碗(茶金)』
~仲入り~
春風亭正太郎『隣の桜(鼻ねじ)』
入船亭小辰『木乃伊取り』

らくごカフェ火曜会の「春風亭正太郎・入船亭小辰」、二人とも未だ二ツ目だが、実力は既に真打クラス。と言っても、近ごろ下手な真打が増えているのであまり褒め言葉にはならないが。

春風亭正太郎は上方のネタ2席。
正太郎の1席目『はてなの茶碗(茶金)』
このネタの勘所は、茶道具屋の金兵衛(茶金)の風格が出せるかどうかだ。特に出だしの、音羽の滝の前の茶店で茶金が茶碗をひっくり返しながら「はてな」と首をかしげる所で、この人物がただ者でないと客席に印象付けられるかがポイント。そういう点で若手にはハンディがある。正太郎は全体としては無難にこなしていたが、やはり茶金の風格が出せていない憾みがあった。
正太郎の2席目『隣の桜(鼻ねじ)』
このネタでは、隣家の漢学の先生が隣の花見の騒ぎに惹かれて、思わず塀越しに眺める所が山場だが、やはり三味線や太鼓の囃子がないと寂しい。この会場では無理があるかな。
あと、小僧が隣家への口上で、相手の先生に「子曰く(しのたまわく)」と言っていたのに、先生の授業の場面では「子曰く(しいわく)」としていたのはどうなんだろう。
2席とも正太郎の明るい芸風が活かされていたが、物足りなさも感じた。もっとも、あまり細かい点は気にしないというのが良さなのかも知れないが。

入船亭小辰は軽い滑稽噺とトリネタの組み合わせ。
小辰の1席目『鈴ヶ森』
亡くなった喜多八の高座を彷彿とさせるような、可笑しさがこみ上げてくる様な高座だった。この人の良さは「間」の取り方が巧みで、これが泥棒の親分と子分の会話の面白さを引き立てていた。
小辰の2席目『木乃伊取り』
結論から言うと、とても良い出来だった。最近では桃月庵白酒が十八番としているが、それに勝るとも劣らぬ高座だった。
先ず、多彩な登場人物の演じ分けがしっかりと出来ている。特に若旦那の未だ青さが残る遊び人風情が良く表現されていた。また忠義一筋の頑固一徹な清蔵が呑むにつけ酔うにつけ次第に崩れていき、最後は敵娼(あいかた)の手練手管にぐずぐずになる静態変化には唸った。
小辰、恐るべし。

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コメント

小辰の評判はかまびすしいですね。
入船亭が一家をなして落語界を賑やかにしています。扇橋の功徳でしょうか。
それにしても、渋い噺ばかり・・・

投稿: 福 | 2020/02/06 06:23

福さん
入船亭の隆盛は扇橋の功績だと思います。小辰は真打に抜擢してよいのでは。

投稿: home-9 | 2020/02/06 09:08

別荘帰りで旺盛な執筆、御無事だったのですね。
小辰、どうも面白みに欠けると思っているのですが、そろそろ聞きに行こうかとおもいました。

投稿: 佐平次 | 2020/02/06 10:01

佐平次さん
文楽じゃないですが、長生きも芸の内と行きたいもんです。小辰、一皮むけてきたみたいです。

投稿: home-9 | 2020/02/06 11:31

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