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2020/10/16

真菌感染による4回連続の肺炎

ブログ再開にあたり、多くの方々からお見舞いや励ましのお言葉を頂いたことに、深く感謝いたします。大したことを書いて来なかったなのにと、恐縮するばかりです。
再開にあたり、この4月末から7月初めにかけて入院するに至った病状について簡単に説明いたします。

病気の原因は「真菌感染による肺炎」ということになります。真菌というとオドロオドロしく聞こえますが「カビ」です。私たちの皮膚の表面には沢山のカビが付着しています。
通常は皮膚がカビの侵入を防いでくれますが、何らかの原因で体内に入ってくることがあります。よく見られるのが「水虫」ですが、稀に血液の中に入り身体中に炎症を引き起こすことがあります。
私のケースでは肺に入って肺炎、腎臓に入って腎不全、眼に入って光彩炎をそれぞれ引き起こしました。
何らかの原因で免疫力が低下していたと思われますが、その要因は不明です。
この中で最も重かったのが「肺炎」です。

人体の内部で炎症がおきると「C反応性たんぱく」が増加するので、血中のC反応性たんぱくを把握するのに「CRP血液検査」を行います。CRPの数値は、通常は0.3以下ですが、私の場合は最も重症といわれる15~20という極めて高い数値を示していました。
発熱も38~40度の高熱が続きました。
治療のためには「抗真菌薬」を投与しますが、私の場合は困ったことに入院してから3回、全体では4回の肺炎が起きてしまったのです。
最初の感染は不明ですが、2~4回目の感染は治療のための「点滴」の針を通しての感染という珍しい現象が起きました。
入院された方は解ると思いますが、長時間あるいは何度も注射するのにいちいち針を刺し換えるのは大変なので、点滴の針を刺したまま固定しておいて薬剤だけを交換するのです。
この針を通して真菌が血中に侵入したものです。
点滴の針を腕、首筋、鼠径部と場所を変えても、いずれからも真菌の侵入があり、4回の肺炎を連続して引き起こすこになったのです。
極めて珍しい症例だそうで、よほど当時の私の免疫力が低下していたのでしょう。
重症のために体力が著しく低下していたこも大きな原因だったのでしょう。
肺炎の治療だけでおよそ6週間、さらに腎不全や光彩炎が加わり、入院が長期化してしまったのです。

その結果、
・失神
・おむつ(かなり屈辱的)
・酸素吸入
・人工透析
・輸血(内科でも輸血があるんですね)
など、人生初めて経験しました。
一時は最悪の事態も覚悟(家族もそうだったようです)しましたが、幸いなことに症状は徐々に収まりました。
当初はベッドから起き上がることも出来なかったのですが、リハビリのお蔭で退院時には何とか自力で歩けるまで回復しました。
治療に携わった病院の、献身的な医師や看護師には感謝の気持ちで一杯です。

いま全国で新型コロナウイルスの治療のために、私のケースより遥かに困難な状況で治療にあたっている医療スタッフの方々がおられます。
日本が他国に比べて死亡率が低いのは、そうした医療スタッフの努力があるからだと思います。

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コメント

そうでしたか、大変でしたね。
時節柄、ご自愛ください。

福さん
お陰様でかなり体力が回復してきました。これから少しずつ落語会や芝居にも出かけたいと思います。

ブログ再開おめでとうございます。
病状を伺うと快復も含めて奇跡ですね。
更なる快復と健筆を祈ります。

こさんじんさん様
有難うございます。日本の医療体制の水準の高さを改めて感じました。
これからもよろしくお願いします。

詳細なご説明、ありがとうございます。
復活後も、ほめ・くさんらしさが溢れていて、うれしく拝読しました。
まったく知らなかった病気のこと、今の入院の実態なども教えていただき、大変貴重な情報でもありました。
今後も、静養なさっていただき、無理なさらす、時折、記事を楽しませてください。

小言幸兵衛さん
この時期、誰もがいつ入院という事態になりかねません。少しでもお役に立てれば幸いです。

御無沙汰いたしております。本当に大変でしたね。ご快復の由、なによりです。真菌というのは思ったより厄介で、私の経験で、耳に入ってひどい炎症が起きたことがあります。時節柄、新型コロナウィルスとインフルエンザがこわい時期です。どうかご自愛くださいませ。

ぱたぱたさん
真菌感染というのは本当に怖いです。数年前に罹った蜂窩織炎も今から思うと原因は真菌だったのでしょう。

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