【しゃれ言葉】猿の小便、気(木)にかかる
「見上げたもんだよ、屋根屋のフンドシ」は映画「男はつらいよ」でお馴染みのフーテンの寅さんの言葉だ。「しゃれ言葉」といい、私が子どもの頃には周囲の大人がよく使っていた。
「猿の小便、気(木)にかかる」
「カエルの小便、いけ(池)しゃあしゃあ」、「いけしゃあしゃあ」は図々しいという意味だが、近ごろはあまり耳にしない。
「百姓の小便、たいした(田へした)もんだ」、別に「たいした(田へした)もんだよ、イナゴの小便」もある。
「川流れのフンドシ、食い(杭)に掛かったら離れない」、ひたすら食べ続ける人。
「娘のフンドシ、くい込む一方」、思いがけなく支出が増えて困る。御想像あれ。
「坊主の頭、言う(結う)ことなし」
「貧乏人の嫁入り、ふりそうで(振袖)ふらない」、はっきりしない天気。
この他に相手が言ったことに返す時にしゃれる言葉がある。
「そうか」に、「そうか(草加)越谷千住の先よ」
「ありがとう」に、「蟻が十(とう)なら芋虫しゃ二十歳(はたち)」
「ありがたい」に、「蟻がたい(鯛)なら芋虫しゃ鯨」
漢字のしゃれ言葉もある。旧字体でないと通用しないけど。
「櫻(桜)」という字を分解すれば、二階(貝貝)の女が気(木)にかかる。
「戀(恋)」という字を分解すれば、愛し(糸し)愛し(糸し)と言う心。
まだまだ沢山あるでしょうが、この辺で。
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