トランプのアメリカ、スガのニホン
アメリカ大統領選挙は民主党のバイデンが勝利し、次期大統領に就任することになり、日本国内でも様々反響をよんでいる。
しかし私には、前回の選挙より800万票も積み増して7000万票以上もの得票を得たトランプの方が気になる。
フェイクニュースを垂れ流し、自分に反対する者を罵り、人種差別を煽り、選挙に負けても票が逃げただの消えただのと未だに自分が勝ったと言い張っている人物、そのトランプにアメリカ人の半数近くが投票したという事実に恐怖さえ感じる。
もやはアメリカは自由な民主主義国家ではなくなってしまったのかとさえ思えるのだ。
ふりかえって日本の状況だが、私は家にいる限り決まって昼のNHKニュースをみている。従って菅総理が官房長官だった当時は、記者会見の模様を日々みてきた。
菅の眼の奥の昏さ、木で鼻をくくったような横柄な応答と、時々見せるひきつった様な笑い。そこから受けた印象は「陰険」だ。
だから、菅内閣の支持率が異常と思えるほど高かったのと、理由に菅が信用できそうと答えた人が多かったのに驚いた。
人を見る目がなかったかと思ったが、日本学術会議の6名の除外をみてやはり予断は当たっていたと思った。
この問題の本質は「赤狩り(レッドパージ)」だ。つまり政府として今後、共産党とその周辺の人物を排除してゆくという明確な意志表示である。「赤狩り」がやがて言論の自由を奪い、国民の権利を抑圧してゆくことは歴史が証明している。多くの学者や学術団体が反対の声明を出しているのは当然のことだ。
菅政権は、これを学術会議の在り方にすり替えようとしているが、それは本音を言えば明らかな憲法違反になるからだ。
残念ながら、こうした政権のマヤカシを支持する意見が少なくないのも事実だ。
自由と民主主義が危機に陥っていることを自覚せねばなるまい。
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