米国バイデン新政権への報道に違和感
米国の新大統領に民主党のバイデンが就任したが、新聞の見出しは「米国第一主義から国際協調へ」とあり、歓迎する記事で溢れている。御祝儀記事といってしまえばそれまでだが、戦後アメリカは常に「米国第一主義」であった事実を考えればおかしな表現だ。
米国にとって不都合な政府であれば、南米だろうと中東だろうとアジアであろうと、時には戦争をしかけ、時には謀略で政権を転覆させてきたのがかの国の歴史だ。それが許されたのはアメリカが世界で例外の国、特別の国という認識があったからだ。経済、政治、軍事など全ての面で圧倒的な優位に立っていたから、それを阻む国はなかった。アメリカの「国際協調」とは、米国主導であることが前提だ。
しかし、中国の台頭などでアメリカの相対的地位は下がって、今や圧倒的優位な立場とは言えなくなっている。
トランプ政権はその事実を素直に認め、なりふり構わずあがいて見せた。「アメリカ第一主義」を連呼したのは、その裏返しだ。
トランプの唯一の功績と言えるのは、アメリカも普通の国になってしまったのを世界に示した事だろう。
まだ大統領選挙の最中にある中東の記者がインタビューに「米国の中東政策は誰がなっても変わらない」と答えていた。
これは日本についても同じで、政権が代わっても日本を中国封じ込めの拠点とするという対日政策は今後も変わらない。
蜜月が終われば、厳しい現実が待っていることを我々は知るべきだ。
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