このままで大丈夫?「ワクチン接種」
新型コロナ感染防止の切る札として期待されているワクチン接種だが、このままの状態で果たして大丈夫だろうかという声が高まっている。
2月9日、厚労省はワクチン一瓶あたりの接種回数が当初は6回の筈だったが実は5回であることが判明したと発表した。理由は現在使われている注射器では注射器の中に薬剤が残ってしまうため、1回分が無駄になる。薬剤が残らないようにするには特殊な注射器が必要だが、その供給が間に合わないのだ。これによって、政府の契約量7千二百万人分相当から6千万人分相当と大幅に減る可能性が出てきた。(2/9付東京新聞)
こんな初歩的なことが今なぜ明るみに出たのか、お粗末としか言いようがない。
集団免疫を獲得するためには、人口の7割が接種を受ける必要があるが、NHKの調査によれば接種を希望する人は約5割にとどまっている。先ずは必要性を国民に納得して貰うことが大事だ。
また、国民がワクチンを接種しやすい環境を整えることが重要だが、日本では市町村が設置する会場か医療機関でなければ接種ができない。そのための医師の確保も不安が持たれている。
例えば、人口10万人の市町村で半年で接種を終わらせようとするなら、1日当たり1千百人、1時間当たり140人のペースで接種せねばならない。一人の医師が1時間に20人接種するとして、医師が7人必要となる。地方都市にとっては容易なことではない。
大都市ではどうか、人口153万人の川崎市を例にとれば、1日当たり平均で2万人の市民を集め、そのため100人以上の医師を確保せねばならない。(以上、「選択」2月号の記事)
先進7か国の中でワクチン接種が始まっていないのは日本だけだが、政府が目指す半年以内の接種を実現するには、あまりに計画が杜撰だ。
厚労省は従来のワクチン接種の延長線上で考えているようだが、より綿密な計画と、実状に応じた体制作りが急がれる。
どうの河野と言ってる場合じゃない。
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