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2021/02/28

「無理心中」の用語を使うな

メディアで「無理心中」という用語を見るたびに腹が立つ。
例えば次の様なニュースだ。

「鹿児島市ホテルで幼児2人の遺体 無理心中図ったか」
鹿児島市のホテルで26日夜、幼児2人の遺体が見つかり、父親とみられる男が4階から飛び降りてけがをしました。ホテルの部屋で見つかった遺書には、3人での自殺をほのめかす内容が書かれていて、警察は男が無理心中を図ろうとしていたとみて捜査しています。
現場のホテルには27日、午後から捜査員が入り、およそ4時間かけて現場検証が行われました。警察によりますと、26日午後7時すぎ、鹿児島市のホテルの一室で、幼い子ども2人が死んでいるのを捜査員が見つけました。この時、父親とみられる男が4階のベランダから飛び降りて重傷となっていて、病院で治療を受けています。
この前日、福岡県飯塚市の団地の一室で9歳の男の子が遺体で見つかり、警察は41歳の父親と、2歳の娘、3歳の息子の行方を捜していました。その後、警察は3人が鹿児島市内のホテルに滞在しているのを特定しましたが、部屋で見つかった幼児2人の遺体に傷があったことから、警察は殺人容疑事件として捜査しています。
3人は、福岡から宮崎を経由して鹿児島に来たとみられ、捜査関係者によりますと、宮崎県の串間市で乗り捨てられたレンタカーからは未使用の練炭が見つかったということです。
ホテルの室内では3人一緒での自殺をほのめかす走り書きの遺書も見つかっていて、警察は、男が無理心中を図ろうとしていたとみて、けがの回復を待って詳しいいきさつなどを聴く方針です。また、遺体で見つかった子ども2人の身元や死因についても調べを進めています。
(MBC南日本放送)

未だ身元確認が済んでいないので確定的なことは言えないが、前後の状況からして、この父親が福岡の自宅で長男を、鹿児島のホテルで2歳の娘と3歳の息子を殺害し、自身は自殺を図ったものと思われる。又この父親は長男に対して身体的虐待を繰り返していたようだ(東京新聞)。
こういう事件を「無理心中」と称するメディアの感覚が分からぬ。一方的に殺しておいて何が無理心中か。
心中の本来の意味は「まごころをつくすこと。相愛の男女が、合意のうえで一緒に死ぬこと。」であり、これに「無理」を付けるのは元々無理があるのだ。
メディアで「無理心中」という用語が使われのは、親子では親が子を殺す場合が全てであり、男女では男が女を殺す場合が大半だ。
つまり、子は親の、女は男の所有物として扱うから、相手の人格や意思を無視して「心中」という言葉を平気で使っている。
こんな前時代的な感覚を未だに持ち続けているメディア、森喜朗を笑えない。

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コメント

同感です、浄瑠璃じゃああるまいし。

佐平次さん
こういう悲惨な事件を「無理心中」で片づけるメディアの神経が分かりません。

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