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2021/04/25

映画『ある戦争』から憲法9条を考える

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映画『ある戦争』は2015年デンマーク映画。
監督:トビアス・リンホルム 
出演:ピルー・アスベック(クラウス・M・ペデルセン)、ツヴァ・ノヴォトニー(マリア・R・ペデルセン)
デンマーク陸軍の中隊指揮官クラウス・M・ペデルセンと彼の部下はアフガニスタン・ヘルマンド州に駐留していた。一方デンマークではクラウスの妻マリアが、戦地にある夫と、父親の不在を寂しがる3人の子供たちとともに日常生活を送っていた。任務の最中、兵士たちは激しい攻撃にさらされ、クラウスは部下を守るため、敵の存在を確認せずに航空支援を要請することを決断する。しかし、クラウスは軍の法務官より、空爆で民間人11人を殺害した罪で起訴される旨を告げられ、帰国する。11人の死という結果に対する告発はクラウスと家族を動揺させた。彼は周囲からの批判に晒されながらも、裁判所に対しこの決断の必要性を説明
する。証人として出廷した部下が「敵の銃を見た」という偽証を行ったことで、結果的にクラウスは無罪判決を受け、家族の元へ戻ることができた。しかし、彼には安堵感と罪悪感が押し寄せた。
(以上「ウイキペディア」より引用)
アフガン戦争にはNATO加盟国からも派兵されて、デンマークもその1国。後のイラク戦争も同様だ。デンマーク軍の隊員は民間人をタリバンの攻撃から守るという任務だが、タリバンの攻撃により住民の家族が殺害されたり、隊員の中からも戦死や重傷者が出る。敵からの激しい攻撃を受けて、隊長としてはこれ以上の犠牲を出させないために、敵の存在を確認しないまま援護のための空爆を要請する。その結果、民間人が多数死亡し、それが国際法に違反すると隊長が裁判にかけられる。
映画でははっきりと描かれてはいないが、自国を何の関係もない遠いアフガンに派遣され、命がけで戦うことに兵士たちは疑問を感じていただろう。そうした部下を宥めながら、隊長としてはとにかく部下を守ることが使命だった。もし自分が隊長だったとしても、同じ判断を下しただろう。
アフガン戦争やイラク戦争に同盟国として派兵された軍隊では、これと同様のことが起きていただろうと推察される。

さて、振り返って日本はどうだろうか。また、これからどうなるだろうか。
戦後の米国は、最近までほとんど切れ目がないほど戦争をしてきた。同盟国の日本は憲法9条のお陰で、今までは一度も参戦せず戦死者も出さずに済んだ。
ベトナム戦争で、韓国軍による住民虐殺が問題化しているが(韓国は否定)、9条が無かったなら日本も韓国と同様に派兵していただろう。もし徴兵制が敷かれていたら、私たちの年代の人間はその対象になっていた。
いま憲法改正について国会でも論議がなされているが、自民党の最終目標ははっきりしている。2012年4月の自民党憲法草案では2項を削除し、「内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持する」としている。
しかし、いきなり草案を実現するのは難しいので、一歩ずつ外堀を埋めつつある。2014年には安倍内閣による閣議決定で「集団的自衛権は行使できる」という解釈に変更され、安倍晋三首相が2020年6月の記者会見で、敵のミサイル発射基地を攻撃し発射を抑止する「敵基地攻撃能力」の保有を検討する意思を示した。
先日の菅・バイデンによる日米首脳会談の合意を受けて、これから米国からの圧力は益々強くなるだろう。
映画『ある戦争』が投げかけた問題は、決して遠い国の世界の物語ではない。

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