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2021/04/21

「胴元」IOCのために日本人の命と健康を投げ出すのか

新型コロナウイルス(以下「コロナ」と略す)感染が拡大し、大阪府、兵庫県、東京都に緊急事態宣言が出される事態になっている。専門家が感染が第4波を迎えたとの見解を示している中で、東京五輪の開催の判断が迫られている。競技をしている選手たちを見ると、なんとか開催してあげたいという心情は多くの人に共通しているだろう。しかし、この状況での開催は到底無理があると言わざるを得ない。

混乱は日本国内だけでなく、本家の国際オリンピック委員会(IOC)でも起きている。五輪憲章では開催都市の決定は7年前に決めることになっている。処が、2017年のIOC総会で、2024年のパリ大会と2028年のロスアンゼルス大会の開催を同時に決めてしまった。さらに今年の2月の理事会では、2032年の開催都市の優先候補地にブリスベン(オーストラリア)を選定した。
なぜこんな無理をしたのかというと、IOCと世界のTV局との間で2032年までの放映権料契約を結んでいるからだ。最大のスポンサーは米国NBCで、2014年~2032年の6大会で約8300億円の放映権料で合意しているという。IOCの収入の7割は放映権料でまかなわれ、それも大会が終わってからでないと金が入ってこない。だからIOCとしては何がなんでも東京五輪は開催して貰わねば困るのだ。
先日IOCのバッハ会長が突然、東京五輪に参加する選手全員に中国製のワクチンを接種すると言い出した(後に取り消した)。またバッハ会長は、チベットや新疆ウイグル地区での虐殺が、来年の冬季北京大会開催の支障にならないという意向も示した。これもIOCと中国中央テレビとの間で、2014年~2024年の4大会で推定約600億円という放映権料契約を結んでいるのが背景とみられる。
これでは五輪開催は選手のためではなく、「胴元」IOCの「寺銭」稼ぎのためと言われても仕方ない。他は、菅首相の再選と小池都知事の人気取りに寄与するだけだ。
そのために日本人の命と健康を投げ出すなんざぁ、真っ平ゴメンよ。
(年号の数字に誤りがあり訂正します)

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コメント

毎回、依然に劣らぬ,胸のすくようなブログをありがとうございます。ワクチン接種は予想より遅いようなので、コロナには油断めさるな。

こさんんじんさん
IOCが五輪開催をけしかけるのは分かりますが、首相や都知事がそれに乗っかるというのが理解できません。

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