「立川流落語会」(2021/5/30)
「立川流落語会・落語立川流真打昇進披露公演」
日時:2021年5月30日(日)13時
会場:国立演芸場
前座・立川半四楼『一目上り』
< 番組 >
立川談修『長短』
立川志遊『田能久』
立川キウイ『反対俥』
土橋亭里う馬『短命』
―仲入り―
『立川志の春真打昇進披露口上』高座下手より司会の志遊、キウイ、志の春、志の輔、里う馬
立川志の輔『やかん』
江戸家小猫『ものまね』
立川志の春『ケセラセラ』
国立演芸場で「落語立川流真打昇進披露公演」が5月28日~30日まで行われていて、その千秋楽に出向く。
国立演芸場での立川流公演には過去にも何度か行ってるが、概して低調で、それは今回も同様だった。一つには志の輔(今回は弟子の披露興行なので出演しているが)、談春、志らく、といった人気のある人が出演しないせいか、立川流として盛り上げてゆこうという雰囲気が感じられない。
全員を見ているわけではないが、上手いと思う人は立川ぜん馬と立川龍志の二人ぐらいだし、キラっと光る若手もお目にかかれない。
久々の落語会だったが、消化不良の感。
談修『長短』
気の長い長さんのセリフや所作にはもっと間が欲しい。先代の小さんが、この噺は浅い出番でやるネタじゃないと言っていたが、時間をかけろという意味なんだろう。
志遊『田能久』
悪くはなかったが、喋りが固い気がした。客席の反応がいま一つだったのはそのせいか。サゲは千両役者だった。
キウイ『反対俥』
飛んだり跳ねたりして笑いを取ろうとしていたが、あんなのは芸とは言えない。漫談の様なマクラといい、ネタといい、中途半端。
里う馬『短命』
ミミズ千匹だの数の子天井だの1日に4回だのと、どうも下品でいけない。こういう艶笑噺は下品にならぬ様に演じるべきだと思う。
『立川志の春真打昇進披露口上』
師匠・志の輔が、志の春はイェール大学卒で三井物産に3年勤務したのちに入門という経歴を紹介した。英語が達者なので、落語の魅力を世界に向けて発信して欲しいとも。
志の輔『やかん』
「ライオンの頭はなぜ大きい?」「キリンの首はなぜ長い?」といった問答を加えた、短縮版の『やかん』。
小猫『ものまね』
親子3代の中では、この人の物真似が一番上手い。
志の春『ケセラセラ』
嫁入りの前日の父と娘が、過去の色々な出来事を思いだしながら語り合うというストーリー。設定も会話も、今どきの創作落語としては古めかしいが、敢えて昭和ノスタルジーを狙ったものか。
喋りは良いが、全体に表情が硬い。サゲも唐突感がある。客席をもっと楽しませる工夫が要るのでは。
最近のコメント