後は野となれ山となれ「東京五輪」
6月17日の菅首相記者会見は、直接的には10都道府県に発令中の緊急事態宣言について、沖縄を除く9都道府県は20日の期限をもって解除するという内容だったが、実際のテーマは東京五輪を観客を入れて開催することの宣言だった。
記者からの質問で、コロナ禍での開催のリスクと、それでもなお開催する意義について問われたが、菅首相まともな回答は避けてしまった。
有観客で開催すれば、感染リスクの増加は避けられない。なぜなら、これを否定すれば今までの感染対策はなんであったかを問われるからだ。その上でなお「これこれこういう理由で」開催すべきだと明快に答えるべきだったが、その「これこれこういう理由で」が最後までウヤムヤに終わってしまった。
とにかくやってしまおう、後は野となれ山となれ、が本音か。
観客の上限について会見では明確な数字が示されなかったが、今までの流れで1万人という数になる見通しだ。
処が、東京オリンピックの開会式の観客について、大会組織委員会などは、2万人を上限に検討していることがわかった。
その内訳は、次のように想定しているらしい。
スポンサーなど大会関係者への販売:4000人
IOCや国会議員といったセレモニー関係者:6000人
パッケージツアー+一般販売:1万人
つまり、観客は1万人だが、開会式だけは特別枠で1万人をプラスするということ。
既に1万人という上限は取っ払ってしまってる。
更に、もし無観客にすると開会式のスタンドは、セレモニー関係者とスポンサー関係者だけになってしまい、国民の反発を招きかねない。
そう考えれば、最初から無観客という選択肢はなかったわけだ。
菅首相は会見で感染拡大を防止するために、「観客は常時マスクをすることが求められ、大声の応援は禁止される。直行直帰も大事だ」と発言した。
マスクや大声は制限できるかも知れないが、直行直帰はどうチェックするつもりだろうか。GPSを装着させるのか? 一般客はともかく、IOC役員や各国の議員ら、スポンサー関係者らにも守らせることが可能だろうか。
出来ないことは分かっているさ。
始まってしまえば何とかなるさ。
全て後は野となれ山となれ。
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