都知事失格!
小池百合子東京都知事は7月31日、8月24日に開幕するパラリンピックの観客の扱いについて「新型コロナウイルスの感染状況次第だ。対策をしっかり進めることとつながっている」と述べた。つまり感染状況によっては、有観客にするということだ。都の新型コロナ感染者が4000人を超えて過去最高に達したというのに。小池にとっては感染者が5千人になろうと1万人になろうと、所詮は他人事(ひとごと)なのだ。患者や医療従事者への思いなんてどうでもよく、今は目先の東京オリンピック・パラリンピックの事しか頭にないのだろう。
7月16日の定例記者会見で小池百合子は「この間、むしろお家で、そしてご家族と、オリンピックを楽しんでいただきたい。ということは逆に、このオリンピックの期間中ということを、感染防止のための期間にも結局繋がることにもなる」と語った。オリンピックが感染防止になるという「珍節」を披露したのだ。こういうのを「牽強付会」(自らの都合良く物事をこじつけたり、強引な理屈で自らに都合良く解釈する事)と言う。「カイロ大主席卒業」の経歴が泣くぜ。
かつて小池百合子は、選挙に立候補するたびに所属政党を変え、「政界渡り鳥」の異名を持っていた。その時々の権力者にすりより、力が無くなったと見れば離れてゆく、そういう人生を送ってきた。
最後の止まり木が都知事かと思ったら、どっこいそうではないようだ。それは先の都議選で公示から投票日直前までの間、「寝たフリ」をしていたことで分かる。長期に公務を休んでいたにも拘わらず、病状や治療について一切の説明を避けた。国政に進出する際には自民と公明からの支援が必要なのと、一方で自分が作った都民ファーストに気配りせねばならない。その板挟みの処世術だったとしか思えない。選挙が終わった途端に元気になり、五輪が始まれば主役の一人として振舞っている。
「厚顔無恥」としか言いようがない。
都民のことなどお構いなし、自分ファーストでは、都知事失格だ。
« 医療従事者の声を聞こう | トップページ | 五輪の後に来る「変異株見本市」 »
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 海外は右翼、国内は保守のダブスタ(2024.08.25)
- 日本のウクライナ支援は立ち止まってみてはどうか(2024.08.14)
- Terrorism by Israel and NATO(2024.08.11)
- イスラエルによるテロとNATO(2024.08.11)
- 株の乱高下で右往左往(2024.08.07)
コメント