そんな百合子に騙されて
7月4日に行われた東京都議選、定数127の各政党・会派の当選者は次の通り。
当選 選挙前
都民 31 45
自民 33 25
公明 23 23
共産 19 18
立民 15 8
維新 1 1
生ネ 1 1
無所 4 5
選挙前の議席と数字だけで比べれば、都民ファーストの減ー14を、自民の増+8と立憲民主の増+7が埋めた結果となっている。
しかし選挙前は自民党の大勝、都民ファーストの惨敗が予測されていたが、それとは大きな隔たりが起きた。
その原因は、今回もまた「小池百合子」の劇場型選挙が功を奏した格好となった。即ち、国政での与党である自公両党に配慮しながら、都民ファーストを支援するという戦略である。
世論調査でも小池の支持率が高かったが、個別政策では都民の多数が小池の都知事としての手腕を評価したとは思えない。コロナ対策では国の政策に追従するだけで、他は専ら都民への行動自粛を呼びかけるだけだった。東京オリパラに至っては、小池は開催都市の首長であるにも拘わらず明確な意志を示さなかった。これも自公への配慮と、開催に批判的な都民の声を両方にらみながらの行動と見れば納得がいく。
そこにあるのは、どう立ち回れば自分にとって有利となるかの計算であり、都民への見せ方だけだ。その「演技力」には感心するが、その「臭さ」には辟易とさせられる。結果から見れば、都民は小池の「演技力」「臭さ」にしてやられた恰好となったのは、お見事としか言いようがない。
これを機に国政に進出するという観測もあるが、さもありなん。
自民党が大きく伸び悩んだのは、コロナへの対応に加え東京オリパラの開催強行に対する批判と見られる。安倍長期政権の影響から議員も官僚たちもすっかり緩んでしまい、不祥事が続発したことも要因だろう。
立憲民主と共産党の選挙協力は、立憲民主の議席増加には寄与したが、共産党は現状維持にとどまった。共産党にとってはあまりメリットがなかったようだ。
今秋に予定されている衆院選への影響だが、自民党が大きく議席を減らすようなら首相の交代もあり得るだろう。その場合、準与党である維新の会を引き込んで自公維の3党連立になるかも知れない。
野党連立政権への道は遠い。
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