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2021/07/23

寄席のお囃子「太田その」

7月23日付東京新聞に、太田そのさんについて書かれている。太田そのと聞いてピンと来る人はかなりの寄席通と思われる。彼女は寄席のお囃子(三味線)なので、高座で顔を見ることはない。高座下手(しもて)の簾内(みすうち)で演奏するので、客席では音を聴くだけだ。出演者が高座に上がるときに演奏する「出囃子」や、曲芸や奇術、紙切りに演奏する「地囃し」が、お囃子の仕事だ。落語家それぞれの出囃子を弾き分け、紙切りで観客からアニメのキャラクターが注文されれば、その主題歌を即興で弾くこともある。寄席囃子の曲は数百曲に及ぶといわれ、三味線の演奏技術に加えて邦楽の知識が求められる。唄を入れることもあるので、喉も必要だ。また流行している曲にも挑戦せねばならず、太田そのの場合は、「鬼滅の刃」「ボヘミアン・ラプソディー」や、米津玄師の「死神」もレパートリーに加えている。
寄席は365日の昼夜公演なので、配置されるお囃子は数多いが、なかでも太田そのは一番腕が立つという(柳家権太楼によれば)。落語家の出囃子では、演者が座布団に座り頭を下げたタイミングで、きれいに音が鳴りやむことが肝要。だから寄席には不可欠な存在なのだ。
新聞記事では、太田そのの経歴が紹介されいて、6歳から日本舞踊を始め、高校時代から三味線を習い、東京芸大の邦楽科を専攻する一方早稲田の落研に所属していたとある。どうしてもお囃子になりたくて、柳家小三治に入門。「仕事の喜びは落語がきけること。『はめもの』(落語の中で、三味線を効果音や効果音楽として使う)で、師匠にご満足いただいた時は本当に良かった、と思います」と語る彼女。
お囃子の中には、独演会の色物などで稀に高座に上がる人もいるが、太田そのは恐らく出たことはないと思う。今回の記事の写真で初めてその姿を見ることができた。
Sono

【訂正】
tkoさんよりコメントで、太田そのは、小三治の独演会で「柳家そのじ」として高座に上がることがあるそうです。本文の該当部分を訂正します。

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寄席・落語」カテゴリの記事

コメント

確かに権太楼が数年前の末廣亭でのさん喬権太楼二人会でそのさんと⚪⚪さんはうちの協会のエースと発言していたことを思い出しました。太田そのは、よく三田落語会のお囃子に顔付けされていて、落語の方の出演者もさりながら、お囃子に太田そのの名前があるとわくわくしていました。偶然、三田落語会に行くときのビルのエレベーターでご一緒したことがあります。三田落語会で一朝とのコラボで音曲を演奏したことと、2012年10月頃の三田落語会ではめもの入りの紙屑やは今でもいいものを聴いたなと思っております。

ぱたぱたさん
そうでしたね。三田落語会ではお囃子は太田そので、ハメモノには無くてはならない人です。

太田そのさんは、小三治さんの独演会でたまに柳家そのじ、として高座に上がります。
私は三味線を聴く耳を持ちませんが、歌も三味線も抜群に上手いと思います。

tkoさん
そうですか、失礼しました。一度ぜひ観たいものです。
>太田そのさんは、小三治さんの独演会でたまに柳家そのじ、として高座に上がります。
>私は三味線を聴く耳を持ちませんが、歌も三味線も抜群に上手いと思います。

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