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2021/09/04

「過信」と「楽観」が命取りとなった菅首相の退陣

先月行われた横浜市長選で当選確実となった山中竹春氏の陣営の開票センターで、山中氏を支援した横浜港ハーバーリゾート協会の藤木幸夫会長(ハマのドン)は「菅も今日あたりやめるんじゃないの? やめないとしょうがないだろう」と話した。その予言は当たった。
菅義偉首相は8月3日の党臨時役員会で、総裁選に立候補しないことを表明した。新型コロナウイルス対応への世論の不満などから内閣支持率が下落する中、党内で「菅離れ」の動きが広がり、総裁再選は困難と判断した。安倍晋三前首相の辞任を受け、昨年9月16日に発足した菅政権はわずか1年余りで幕を閉じる。菅は役員会で、不出馬の理由について「新型コロナの対応に専念したい」と説明し、予定していた内閣改造・党役員人事は撤回する方針を示した。これで安倍ー菅と、政権投げ出しが二代続いたことになる。「新型コロナの対応に専念したい」からと政権を投げ出すのも変な理屈だ。首相の時にできなかったことが、一議員になってから出来る筈がない。
理由は、政策や政治姿勢が国民の支持を得られなかったことと、自民党内からも「菅おろし」の声が拡がったことだ。そのきっかけとなったのが、先の横浜市長選だ。菅はかねてから「影の市長」と呼ばれ、横浜市には圧倒的な影響力を持っていた。今回の市長選では、大臣を辞して立候補した小此木八郎を支援し、自民党役員会では小此木への全党支援を要請し、自ら後援者に電話や手紙を。選挙戦では官房副長官や首相秘書官を地元に張り付けて万全の体制をとった。楽勝の筈だったのが、フタを開ければ午後8時に相手候補に当確が出る完敗だ。小此木が菅に電話したが出ず、ショートメールで「ありがとうございました」と送ると、「ご苦労様」と返信があったと言う。
敗戦の原因が菅にあったのは明らかだ。市民が菅に「NO!」を突き付けたのだ。ここで一気に菅再選の潮目が変わった。
しかし、菅は自分の置かれている立場に気が付かない。8月25日の記者会見では、コロナ感染について「明かりがはっきりと見え始めている」と発言し、国民感情を逆なでする結果となった。ここで党内の不満が爆発した。「総裁選」という名の「菅おろし」が始まる。執行部としては何とか無投票での総裁選を狙い、衆院選を先に実施する案も検討したが、党内からの反発が大きく断念し、結局総裁選を実施することになった。菅は「総裁選も二人より三人でやった方が良い。無投票はあまり良くない」などと自信のほどを語っていたと言う。周囲が全く見えなかったのだ。気が付けば「裸の王様」となり、退陣するより他はなかった。
コロナ感染拡大の真っ最中に「GOTO」キャンペーンを行ったり、五輪開催は感染に影響しないと断言したりと、菅の姿勢は常に「楽観」と「過信」に溢れていた。それが今回の結果を招いた。

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