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2022/01/28

県民性、魅力度ランキング

民間の調査会社「ブランド総合研究所」が発表した自治体別の魅力度ランキングをめぐり、群馬県の山本一太知事は記者会見で不満をあらわにした。
「なぜ群馬県の順位が下がったのか、理由は判然としない。根拠の不明確なランキングにより魅力がないという誤った認識が広がることは、県民の誇りを低下させるのみならず、経済的な損失にもつながるゆゆしき問題だ」
群馬県は全国44位と、前の年よりも4つ順位を下げた。山本知事は、法的措置も含めて今後の対応を検討する考えを表明した。
大人げない気もするが、第三者から勝手に「お前の地域は魅力がない」なんて評価されるのは、良い気がしないのは確かだ。
この調査はネットによるアンケート形式で、都道府県の魅力度ランキングは、「とても魅力的」を100点「やや魅力的」を50点、「どちらでもない」、「あまり魅力を感じない」、「全く魅力的でない」を0点として、回答を自治体ごとに集計し、点数を算出しているとのこと。
しかし、この設問に回答ができる人は、一体どのくらいいるのだろうか。私は仕事や旅行で47都道府県をいちおう回ってきたが、回答は不能だ。それぞれの地域はそれぞれの魅力があり、順位も点数もつけようがない。調査には、全体で3万5000人に回答して貰っているようだが、都道府県の魅力に点数をつけられる人って、どの程度いるのか。
こうした調査を行い、結果を公表することに意義があるのか、疑問である。
よく「県民性」という言葉で、都道府県に住む人の個性を表すことがあるが、これも意味をなさない。
1871年に行われた「廃藩置県」により、3府302県に分割されたが、その後の地域ごとの合併や離散を経て、1888年に今の形に近い3府43県が成立した。そこから現在までに「県民性」が醸成したとは考えにくい。
東京だって、元からの江戸っ子は少数派で、多くは地方出身者だ。
大阪は、摂津・河内・和泉の3国から成り、それぞれの地域ごとの特性が異なる。
これは他の道府県にも言えることであり、一括りにして評価するのは乱暴なやり方なのだ。

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旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

県民性ということをテーマにしたのが故圓丈です。
劣等感がいかに滑稽かつ抜き差しならないものか、
ということを落語にしました。
近代文学至高の皮肉屋芥川(『鼻』など)に通じるものがあります。

福さん
今は東京から他県へ出てゆく人が増えている時代ですから、東京への劣等感も次第に薄れていくでしょう。

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