ロシアや中国と、私たちとの決定的な違い
かつてソ連の体制や政策について、共産主義という社会体制と結びついて批判が行われていた。ソ連の共産主義が崩壊したとき、これからはロシアという国は大きく変わるだろうという期待感を多くの人が持った。しかし、その後のロシアを見ていれば分かる通り、本質的なことは何も変化していない。今回のウクライナへの軍事侵略に対して多数の国から批判が寄せられているが、プーチンはなんだかんだと理屈をこねて正当化している。その根底には、ロシア国民の支持がある。先年、ロシアがクリミア半島に浸出した際には、プーチンの支持率が跳ね上がった。今回もプーチンは同様の結果を期待しているだろう。
隣国の中国について、日本国内には習近平が失脚すれば、中国の共産主義体制が崩壊すれば、民主的な国に生まれ変わるだろという観測があるが、それは幻想にすぎない。ロシア同様、本質的な変化は起きないと推測する。
それでは、彼の国と、私たちとの決定的な違いは何かといえば、次の2点に集約される。
・主権在民
・法治国家
この点が日本では確立していて、ロシア・中国には無い。独裁体制が続いているのも、国際法を無視した行動を取るのも、言論の自由が無いのも、根本原因はここにある。
明治維新を境にして、日本は欧州を手本とした国家体制を目指してきた。アジア太平洋戦後は、アメリカをモデルとした国造りを進めてきた。
しかし、こうした歴史を持つのは、むしろ特殊といって良い。
私たちにとっては当たり前だと思うことが、世界全体から見れば少数派だ。そこは自覚しておかねばならないだろう。
国内においても、安倍晋三ら右翼政治家が日本精神うんぬんを持ち出して、戦後の民主主義体制や、それを裏づけている現憲法を否定する動きがあり、この点は警戒する必要がある。
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