ウクライナ問題に関する多様な意見を排除すべきでない
ウクライナ戦争(防衛戦争、ロシアにとっては侵略戦争)について、国内で様々な意見がある。この中には、戦争を早く終わらせ犠牲者を出来るだけ少なくするために、早期に妥協点を見出すべきと主張もなされている。こうした主張が、ウクライナ人の命がけの戦いを無視しているとか、結局はロシアの言いなりになれということか等の批判を浴び、いわゆる「炎上」状態になっている様だ。
しかし、こうした主張をしている人の多くは、決してウクライナを非難したりロシアの正当性を主張しているものではなく、いかにこれ以上の市民の犠牲を防ぐのかという視点に立っている。であるなら、こうした意見を頭から排除すべきではない。
ウクライナ支援について、アメリカもNATOも腰が引けてるのは事実だ。軍事的に全面対決となれば、第3次世界大戦を招きかねないことを恐れている。戦争の前面に立つことは避け、様子を見ながら出来る範囲の支援を行い、経済封鎖によりロシアが戦闘を断念するよう働きかけている。ウクライナはNATO加盟を申請しているが、現状ではNATOがこれを受け入れる可能性は無いだろう。
一部にプーチンの失脚やクーデターを期待する声があるが、しょせんは他力本願であり、この戦争の帰趨がどうあろうともロシアという国は存在し続けるし、プーチンは大統領職にとどまるだろう。国民の支持率は70%を超えているのだ。
この様な情勢をふまえた上で、国民の命をあずかる政治家が妥協点を見出しながら最終可決を図るのは当然のことである。
自分たちは安全な外野席にいて、とにかくウクライナよ頑張ってロシアをやっつけてくれと応援するのは、むしろ無責任と言えよう。
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