戦争とルッキズム
「ニューズウィーク日本版」(電子版)に、興味深い記事がのっていた。欧米各国が一斉にロシアを非難し、ウクライナの人々に救済の手をさしのべているのは、「肌の色が同じ」である事が大きな理由ではなかろうかと。これが同じ境遇のアフリカや中東の人たちであったら、反応は違っていたのでは、というもの。確かに、戦争、紛争での被害を受けた人々がアフリカ人やアラブ人、アジア人だった場合に比べ、欧米諸国の反応が異なっているのは否定しようがない。
戦争もルッキズムの影響を受けるということか。
太平洋戦争を描いたアメリカ映画をみていたら、出征する米軍兵士に上官が、「黄色い猿どもを皆殺しにしろ」と訓示している場面があった。かつてのベトナム戦争でも、同様の感覚だったのかと思ってしまった。
ルッキズムを戦争に最大限に利用したのがドイツのヒットラーだ。金髪碧眼のアーリア人は優等民族で、ユダヤ人や共産主義者(=スラブ人)は劣等民族とあり、劣等民族は根絶やしにしろと命令し、それを実行させた。
独ソ戦では、当初ドイツはソ連兵の捕虜を全て殺害した。しかし、これがソ連兵の死にもの狂いの反抗を呼びおこし、ドイツの敗北の原因のひとつとなったのは皮肉である。勝利したソ連は、ドイツに侵入して同じように復讐を果たすのだが。
さて、日本人はどうかだが、外見はアジア人だが、心は白人(名誉白人?)である。だから、欧米人と足並みを揃えることができるのかな。
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