「ドツボにハマってさあ大変」なプーチン
月刊誌「選択」4月号によると、ロシアのケメロブ州で地元の集まりがあり、州知事のセルゲイ・ツィビリョフが挨拶を始めると、聴衆から「私たちは騙された」「ウソつき」という声があがった。
ある女性が知事に「あんたの息子さんは何をしてるのさ」と大声でさけんだ。
「ウチの子は大学で学んでます」
「ウチの子は騙されてウクライナに送られたよ。ひどいじゃないか」
「騙すなんてしてませんよ」
別の女性は「ウチの子も今じゃ大砲の餌食さ」と怒鳴った。
今では閲覧不能になったが、この動画はロシア中に拡散した。開戦から1週間ほどのことだ。
先の女性が「あんたの息子は」と言ったのは、州知事の夫人はプーチン一族の人間で、当然だが息子は徴兵とは無縁なのだ。
徴兵がウクライナに送られているという噂はロシア全土にひろまり、慌ててプーチンは「徴兵は一人も送られていない」と言明した。いかにプーチンが国民感情を恐れているかが分かる。
ただ、この嘘はやがて暴かれることになる。3月下旬時点でウクライナ領内にいるロシア兵は十数万人で、その4分の1が徴兵で構成されていると見られるからだ。
ロシア側の発表によれば、ウクライナでの戦死者は3月末で1351人としている。
一方、米軍情報機関によれば、死者は7000人としており、アフガンやイラク戦争での米軍死者数を上回っている。
「早く軍事的成果をあげろ」と命令されて、将軍自らが前戦に立つことになった。その結果、既に7名の将軍が戦死している。
いくら誤魔化しても、いずれ死者は家族に伝えられる。
これ以上の死者を出さないようにと、ロシアは遠距離から都市部にミサイル攻撃を行ったが、この攻撃により多数の民間人の犠牲が出して、これが国際世論の反発をさらに招いてしまった。
プーチンは完全にドツボにハマった。
しかし「窮鼠猫を噛む」の例えあり。追い詰められたプーチンは何をしでかすか分からない。
「この男、凶暴につき」である。
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