皇室に対する世論はブレまくり
思い出して欲しい、2009年頃の皇室に対する世論を。
当時の皇室についてのネットの記事は、当時の皇太子(現天皇)を「左翼」「反日」「怠け者」などと口汚くののしる言葉に溢れ、「皇太子が次の天皇になると日本は滅びるので(幸い滅びてない)」、何としても阻止しないといけないとまで主張していた。
また、アベさんのお友達である右翼学者、知識人及び一部の皇室評論家などから皇太子批判が行われた。
果ては「秋篠宮が天皇になる日」(文藝春秋2009年2月号)の特集記事が出て、総合雑誌にまで公然とキャンペーンがはられる始末。
ある学者なぞは「次は皇太子さまではなく、秋篠宮さまが天皇になる」ことを望むと、ハッキリ明言していた。
今の時代で良かったね。戦前には「不敬罪」という法律があり、「皇太子ニ對シ不敬ノ行為アリタル者ハ三月以上五年以下ノ懲役ニ處ス」ということで、懲役刑は免れない。もし「皇太子の即位を阻止うんぬん」なんて日にゃ、最高刑は死刑だった。戦後の民主主義に感謝しなくっちゃ。
なんで当時こんな事態になったのかといえば、皇太子妃時代に「適応障害」と診断された雅子さん(現皇后)は、宮中祭祀や公務を度々欠席されるようになった。
その一方で、家族で高級レストランに外食したり、スキー旅行へと出かけたりしたことが、“公より私を優先している”などの批判を浴びて、時には公衆の面前で“税金泥棒”との言葉を浴びせられたこともあったようだ。
また、愛子さんが一時登校拒否になり、雅子さんが登下校の付き添いや授業中も校内で待機したことが、私優先と批判されたのだ。
これに対して秋篠宮家の紀子さんといえば、子育てをしながら公務をこなし、特に悠仁さんを出産してからは「皇統を救った」とまで評されていた。いずれは天皇の「ご生母」となるというわけ。
ところがドッコイ、あれから十数年経て、眞子さんの結婚問題を契機に今じゃ秋篠宮家への批判の嵐だ。あんな問題を起こしたのも、そもそも秋篠宮家の教育が悪かったせいだとなり、評判の良かった紀子さんの言動が週刊誌に叩かれる始末。そのとばっちりは悠仁さんにまで及び、進学先まで物議を醸してる。
「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」である。
反対に愛子さんの株は上がる一方で、今やアベさんのお友達衆までが女性天皇を認めるようになってきた。
ここまで世論がブレまくると、皇族としては「どうすりゃいいのさ?」である。
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