新聞広告の何が問題なんだろう?
4月に日本経済新聞に掲載された、ある広告が大きな問題になった。
問題の広告は、講談社のコミック本『月曜日のたわわ』第4巻の発売を知らせる全面広告だった。”今週も素敵な1週間になりますように”というキャッチコピーがそえられている。
ネットでは、「少女を性的対象にしている」という批判が起き、炎上してしまったようだ。
さらにネット・メディア「ハフィントン・ポスト」が記事としてとりあげ、騒動が大きくなった。
日経新聞を購読していないので広告を見る機会がなかったが、たまたま別の雑誌に転載されていたので知ることができた。『月曜日のたわわ』というタイトルから想像するに、胸の大きな少女を描いたものだろう。
ただ広告では、胸は腕に隠れるように描かれていて、過激な性的描写という指摘は当たらない。
しかし、広告主の講談社は「今後の宣伝展開には十全の配慮をする」とコメントし、事実上の白旗をあげてしまった。言論や出版の自由を守るべき出版社が、こんなヤワな姿勢で良いのだろうか。
日経新聞は、今のところ事態を静観しているようだが、今度は国連女性機関からイチャモンをつけられたそうだから、なんらかの対応が迫られるかも知れない。
以前に購読していた朝日新聞には、宮沢りえや草刈民代のヌード写真が全面広告で使われていて、その時も抗議を受けたが、朝日ははね返している。
近ごろ、あれはダメこれもダメという「キャンセル文化(特定の言動や表現を排除、追放する)」が日本を覆っているようだが、憲法で保障されている表現や言論の自由を自分たちで統制していることに気がつくべきだろう。
「水清ければ魚棲まず」である。
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