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2022/08/15

1945年の米軍と今のロシア軍、どこが違うんだろう

ロシアのウクライナ侵攻は長期化して、ロシア軍によるウクライナの非軍事施設への攻撃に伴う民間人への殺戮が戦争犯罪として指弾され、国際的な批判を浴びている。私たちも声を大にしてロシアの行為を非難せねばならない。
今日は終戦記念日だが、アジア太平洋戦争の末期、とりわけ1945年の米軍の行動はどうだったんだろうか。
勝敗の帰趨は既に明らかになりつつあり、米軍としては後は日本を降伏に追い込むだけの段階にあった。
太平洋の島々の日本軍の拠点は次々と米軍の手に落ち、海軍や航空隊の絶望的とも思える出撃も、戦局を変えるには至らなかった。
そこで米軍のターゲットは、都市を焼き尽くし民間人を殺戮することに重点がおかれた。
背景としては、米空軍(当時は独立した存在ではなく、陸軍と海軍の指揮下にあった)が、それまで期待された戦果を挙げられなかった事がある。膨大な予算を使い、最新鋭の航空機を開発した。高度1万メートルから軍事施設を爆撃するという構想で出撃するが、命中率が低く(7%程度だったという)、空軍への批判の声が強まっていた。レーダーの性能が悪く、日本の気性条件、特にジェット気流の影響が大きかったためだ。
そこで空軍の存在意義を示すため、低空飛行からの焼夷弾と爆弾投下により、日本の民家を焼き民間人を殺戮するという方針転換を行った。
1945年3月10日未明の空爆では、先ず攻撃目標の東京下町の周囲に油をまいた。中の人々が外側に逃げ出さないようにしたわけだ。次は焼夷弾の投下で、木と紙で出来ていた民間の住宅は炎に包まれた。逃げ惑う人々には爆弾の投下と機銃掃射を浴びせて殺害してゆく。こうして、この日だけで約10万人の人が犠牲になった。
戦果は米国内に伝わり、空軍は喝采を浴びる。
気を良くした空軍は、全国の都市に空爆を拡大し、最後は広島、長崎に原爆を落とし、日本の息の根を止める。
この功績により戦後、空軍は独立した組織になり、現在に至る。

こうして見ていくと、当時の米軍と今のロシア軍と、どこが違うんだろう。ロシア軍の行為が戦争犯罪なら米軍の行為も戦争犯罪だ。
しかし、米軍を非難する声は無かったし、今に至るまで無い。被害を受けた日本国内からも非難は一部の人にとどまっている。
それどころか、空爆を指揮した空軍のカーチス・ルメイ将軍に対して、日本政府は勲一等旭日大綬章を授与している。
なんと、日本人は心が広いことよ。

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