「原敬」の潔さを見習ったらどうか
原敬は第19代内閣総理大臣で、爵位を一切受けなかった所から「平民宰相」と呼ばれた。戊申戦争で敗れた南部藩出身というハンディにも拘わらず苦学して、新聞記者や外交官を経て政界入りし、総理にまで上り詰める。
藩閥、軍閥といった特権階級と対決しながら改革を進め、外交では対米協調と日中親善を説いた。
原は、右翼から度々脅迫を受けていたが、1921年11月4日東京駅で刺殺された。犯人は駅の日雇い職員の貧しい青年だった。
原は遺書を用意していて、その内容は次の通り。
一、死去にあたっての位階勲はすべて辞去すること
一、東京では何らの式も営まず、遺骸は直ちに盛岡に送ること
一、墓石の表面には姓名以外、戒名も位階勲も記さぬこと
この潔さを見習ったらどうか。
そうすりゃ、国葬がどうのと揉めることもなかろうに。
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