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2022/09/21

自民党代議士が書いた本

村上誠一郎『自民党ひとり良識派』(講談社現代新書 2016/6/20初版)
村上誠一郎、愛媛県選出(県連会長)の自民党衆議院議員で12回連続当選。村上水軍の末裔。特命担当大臣など歴任。現在は無派閥。
かつての自民党は「国民政党」を自認していた。それは国会議員の中に右から左まで、右派からリベラルまで、多種多様な人材を包括していたからだ。
例えば、宇都宮徳馬や松村謙三のように、なぜこの人が自民党にいるのかなという議員が実力者として存在していた。
それが現在では様変わりして、今では村上誠一郎が突出した存在になってしまった。
以前に当ブログで「たった一人の反乱」で書いたが、安倍内閣が推進している集団的自衛権行使のための憲法解釈変更を批判し、「行政府が法解釈して自分で勝手にやれば、立憲主義を否定することになる」「ナチスと同じ愚を繰り返す」と発言していた。
同様の根拠で、緊急事態条項の制定に反対している。
安倍元首相の国葬には一貫して反対している。
著書の中で村上は、個人的には同調してくれる議員もいるが、公的な場所では執行部に従ってしまうと言う。
かつての自民党では、自由闊達な意見が交換され、1年生議員であっても先輩議員の前で自分の意見を主張できていた。それが自民党の良さだった。
それが今では、執行部の顔色ばかり窺う「ひらめ議員」ばかりになってしまった。
最大の原因は「小選挙区制」にあり、候補者は自民党の公認が得られなかったら当選ができない。だから公認権を持っている執行部に誰も逆らえくなった。村上は中選挙区に戻す選挙制度改革の必要性を説いている。
安倍政権の公務員改革によって、官僚の人事を官邸が握るようになった結果、官僚が官邸の顔色ばかり窺い、自由な発言ができなくなってしまった。優秀な官僚の能力を引き出すことが大事なのに、安倍政権はその逆をやっている。
財政については規律派で、日本政府の債務が対GDP比で270%に達していることに危機感を持っている。このままでは、いずれデフォルテになる危険性がある。
①消費税の増税は不可欠
②医療に関しては過剰診療を解消する
有権者には耳の痛い政策だが、責任ある政治家として敢えて主張せねばならないと言う。
私の意見とは隔たりも多いが、今の自民党の中にもこういう議員がいるんだということが分かった。

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