安倍元首相が亡くなって
今年の10大ニュースのトップになったのが、安倍元首相が銃撃により死亡した事件だった。
長期政権で日本の政治に君臨してきた安倍の死去は、様々な影響を及ぼし始めた。
確実にいえることは、安倍が存命なら旧統一教会の問題がこれほど大きくクローズアップされる事はなかった。旧統一教会がこれほど自民党を中心に多数の政治家に深く浸透し、政治を動かしてきたことが明るみになることは無かった筈だ。
旧統一教会と政治との係わりは引き続き温存されていただろう。そう考えるとゾッとする。
安倍といえば、モリカアケ桜疑惑が定番だが、この問題の重大さはそれらと比較にならぬ。
不思議に思うのは、安倍がなぜあそこまで旧統一教会に肩入れしていたのかだ。彼らは日本から吸い上げた資金の大半を韓国に送っていた。それは偶然でもなんでもなく、彼らの教理に根差したものだった。さらにその一部は北朝鮮に送られていた。
総理を長く務めていた安倍が、こうした事実を知らぬ筈はない。安倍は最終的に何を狙っていたのだろう。
残念ながら、その点が明らかにされることは無い。
東京五輪をめぐる不正も、安倍が健在なら抑えられた可能性がある。
その一方、安倍の残した課題が引き継がれたものもある。その最も大きなものは、例の防衛費をGDPの2%に引き上げるという政策だ。米国の要請に応えたもので、当時は全額を国債で賄うという無責任な主張だったが、さすがにそれだけは岸田政権も鵜呑みにしなかった。
岸田がもっと賢明なら、ヒト・モノ・カネを細分析したうえで最適な防衛費を算出して国民に提示しただろうに。
岸田にとって大事なのは「聞く力」より「考える力」だ。
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