落語家とバラエティー番組
春風亭一之輔がTV番組の「笑点」に新メンバーとして加わったことが話題となっている。
コアの落語フアンの中には「何をいまさら」とか「一之輔、お前もか」といった反応もあるだろうが、人選としては悪くない。
メディアによっては「笑点」を演芸番組としているのもあるが、あれは完全なバラエティ番組だ。
一之輔にバラエティーとしての適性があるかどうかだが、元々が器用なので問題はなかろう。
現在の「笑点」の出演者が落語家としては一流とは言い難い顔ぶれなので、番組制作側としては軸になる人を求めていたのだろう。
噺家が本業以外の分野で活躍することは昔から行われてきた。立川談志や5代目三遊亭圓楽が「笑点」に出た頃も、既に人気落語家だった。
古今亭志ん朝だって若い頃はドラマや演劇に出ていたし、「週刊志ん朝」というバラエティー番組も持っていた。
ただ、談志や志ん朝がある時期から落語に専念したのに対し、圓楽は最後まで「笑点」に出続けた。それがその後の3人の落語家としての実績の差に現れてしまった様に思える。
先日、東京新聞でのインタビューで柳家喬太郎が、「自分はバラエティーに向かないので、そういうお話は全てお断りしている」と語っていたが、それも一つの選択だ。一方、映画や演劇には主演しているので、そちらの適性はあるということだろう。
一之輔が今後、本業とのバランスをどう取っていくのか注目したい。
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一之輔の年間の高座の数は多いと伺います。
私は「欠伸指南」「普段の袴」「初天神」「五人廻し」などを生で堪能。
前の演者の台詞や様子を噺に裁ち入れてウケさせる技術も見事。
将来は「笑点」の司会を見込まれているそうです。
投稿: 福 | 2023/02/06 06:35
福さん
一之輔は10年に一人の逸材ですから、いずれ落語界を背負う立場になるでしょう。
投稿: home-9 | 2023/02/06 17:30