図書館を「無料貸本屋」にしていいのか
私は図書館というのを利用したことがなかった。理由は二つある。
①図書館に行って調べなくてはならい必要性がなかった。
②期限を区切って本を読むことができない。時には購入してから1年近く経ってから読み始めることもある。
それが数年前に出先でたまたま、時間ほど潰すことになり、近くにあった市立図書館に入ってみた。
驚いたのはいわゆるベストセラー本など流行りの書籍が10冊単位ていどまとめて並んでいたことだ。これでは普通の書店と変わらない。
私のイメージしていた図書館というのは、私たちが手が届かないような専門書とか、高価な書籍が収蔵されているものとばかり思っていたのだ。
こうした一般的な書籍が無料で貸し出しされると、1冊の本が多数の人の手に渡ることになる。
①DVDやCDなどと異なり、書籍は定価で購入されている。発行部数が抑えられることにより、出版社から書店に至る利益を圧迫し、強いては日本の出版業を衰退させる。
②印税を生活の糧としている作家が収入減となり、暮らしを圧迫する。
図書館の利用者にとっては便利かも知れないが、公費を使って出版文化を衰退させているとしたら、これは放置しておけない。
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