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2023/04/06

ウクライナ戦争と「反撃能力」

つい数か月前までは、ロシアのウクライナ侵略は失敗に終わり、プーチン大統領の失脚も時間の問題とされてきたが、最近はウクライナ側の劣勢とロシア軍の攻勢が伝えられるようになってきた。
どうやら私たちは西側による希望的観測に基づく報道に振り回されていたようだ。
その大きな要因は、ウクライナ軍の兵士の消耗が予想以上だということだ。
ウクライナ軍は現在、戦死者が約25万人、行方不明者が約7万人、戦傷者が約30万~40万人と見積もられており、合計約62万~72万人の損害が出ている。これは、開戦時の総兵力105万人の約6割を超えており、ウクライナ軍の組織的な人的戦力はほぼ壊滅しているに等しいと見られている。
ロシア軍の損耗も激しいようだが、予備役だけで200万人と分母の大きさが桁違いだ。
一方、米国を先頭にしたNATOによる援助は武器や弾薬に限られており、傭兵や義勇軍は一部にとどまっている。兵士の派遣はロシアとの全面戦争を招くということで避けたいというのが本音だ。
いくら優れた兵器を送っても、それを使いこなせる兵士がいなくては役に立たない。
このまま行けば、残念ながらウクライナ側の敗北に終わる可能性すらある。

ウクライナ戦争について、ロシアによる侵略とされてきたし当ブログでもその表現を使ってきた。
これは客観的な見方であり第三者的な見方といっても良い。
今はどの国もロシアに攻め込むなどと考えてはいないだろう。
しかし、当のロシア側から見たらどうなんだろう。
ロシアにとって安全保障上の観点に立てば、包囲網は狭まってきている。
東西ドイツ合併の際には、ドイツより東側ではNATO拡大をしないと約束していたのに破られてしまい、周辺国が次々とNATOに加盟した。
NATOは元々ロシア封じ込めのための軍事同盟であり、ロシアにとって安全保障上の観点に立てば、包囲網は確実に狭まってきている。
ロシアが危機感を持つのは当然とも思える。
その危機感をプーチンが煽ってウクライナ戦争を仕掛けた。国民の多数もそれを支持している。
防衛とか安全保障が怖いのは、客観的に見てどうなのかが問題ではなく、当事国の危機感が軍事行動を起こしてしまうことだ。
日本は先に防衛大綱を専守防衛から「反撃能力」に重点を置くことに舵を切った。
「反撃能力の保有」とは、相手国が「攻撃に着手」した段階で、他国の基地や司令部中枢を攻撃する能力を保持しようとするものだ。
さらに「攻撃に着手」とはいかなる事態を指すのかは具体的に定義されていない。
つまり日本が先制攻撃を仕掛ける可能性は排除されない。
反撃能力の危険性をより深く認識すべきだろう。

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