京王線刺傷事件の男、お前は落語の『刀屋』か
6月27日に京王線刺傷事件でのいわゆる“ジョーカー男”の初公判が開かれたが、服部被告の弁護人が事件の動機について、
「被告は中学3年の頃から付き合っていた交際相手と婚約をして同棲していたが、誕生日に別れを告げられた」
「その後、女性が別の男性と結婚したことを知った。仕事のトラブルもあり、『死にたい』と考えるようになった」
と語ったとある。
しかもこの男は、腹いせに関係のない人に危害を加えた。
アホか!
中学時代に付き合っていた男女がそのまま結婚する例はむしろ稀だろう。
ヴェルディの有名な歌劇『 リゴレット』のアリアに『女心の歌』があるが、日本語訳の中で、こう歌われているではないか。
♪風の中の 羽のように
いつも変わる女心
涙こぼし笑顔つくり
うそをついて だますばかり
風の中の 羽のように
女心かわるよ
ああ 変わるよ
この男の話をきいて、落語の『刀屋』(『おせつ徳三郎』の後半)を思い出した。
お店のお嬢さんの「おせつ」と深い仲になった奉公人の「徳三郎」は、それが元で店から暇をだされる。
処が、ある日おせつが婿を貰うことになったと知った徳三郎は、刀屋で入手した刀で婚礼の席に乗り込み、新郎新婦を殺害しようと企てる。
この噺では、おせつが心変わりしていない事が分かり、事件は起きずに済むのだが、現実はなかなかこうは行かない。
女心は風の中の羽根のようにいつも変わるものなのだ。男心についても同じことが言える。
長い人生、出会いもあれば別れもある。
そんなものに振りまわされて人生を棒に振るなんぞ、愚かとしか言いようがない。
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