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2023/07/30

小三治のモノマネ

手元にある柳家小三治「初天神」の録音、口演の年月が記録されていないが、改築前のイイノホールでの最後の「東京落語会」という事から、恐らくは2006年頃かと思われる。
この高座のマクラで小三治は、前座時代の「東京落語会」の思い出を語っていて、珍しく下記の演者のモノマネを披露している。
・春風亭柳橋(6代目):芸術協会の創立者で44年間会長職を務めた。周囲は師匠と呼ばず先生と呼んでいた。
・三遊亭金馬(3代目):東宝専属だったので寄席には出なかったが、ラジオ出演が断然多く、分かり易い話芸で人気者だった。
・三笑亭可楽(8代目):小三治がフアンだと言っていたが、ミュージシャンに可楽フアンが多いことで知られていた。
・三遊亭圓生(6代目):滑稽噺、人情噺、音曲噺、芝居噺など落語のあらゆるジャンルの第一人者。
・古今亭志ん生 (5代目):桂文楽(8代目)と共に昭和の落語界を代表していた。破天荒というべき芸風は不世出といってよい。
小三治のモノマネはいずれもその特徴をよくつかんでいて似ている。会場は大受けだったようだ。
この他モノマネの対象にはなっていないが、同時代に活躍していて芸を競っていた噺家として、
桂文楽(8代目)
桂三木助(3代目)
春風亭柳好(3代目)
柳家小さん(5代目)
などがいた。
小三治が「皆、雲の上の人たちだった」と回想しているように、落語の黄金時代だった。
このうち何人かはナマの高座に接している。私は幸せ者だ。

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寄席・落語」カテゴリの記事

コメント

可楽(8代目)
クラリネットの北村英治がほめるけど、談志は懐疑的だったとか。
後に認めて握手をしたと書いています。

福さん
可楽のあの独特の語りが音楽的だったのかも知れません。

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