フォト
2023年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
無料ブログはココログ

« 2023年7月 | トップページ | 2023年9月 »

2023/08/30

素噺と音曲師

三遊亭圓生(6代目)の話によれば、かつての東京の噺家は大きく素噺と音曲師に分かれていたという。
ここで言う音曲師というのは、音曲だけを演じるのではなく、噺の途中や最後に音曲を入れる噺家を指している。多い時は一晩の寄席に音曲師が5-6人も出ていたことがあったそうで、かなり比率も高かったようだ。前に上がった人の曲は後の人は避けて演じていたという。
音曲師のネタは素噺の人は演じなかったというから、きっちりと一線を画していたことになる。
最後の音曲師と言われているのは柳家枝太郎だが、昭和19年に戦災で亡くなってしまったと言う。
音曲師の中で圓生が最も上手いと思ったのは3代目三遊亭萬橘で、実に良い声をしていたと語っている。
素噺と音曲師の垣根がなくなったのでと断って、圓生は『包丁』を演じている。
ストーリーは、清元の師匠おあきを女房にしてヒモの様な暮らしをしていた久次が、他の若い女が出来たので女房と別れようとする。一計を案じて金に困っている仲間の寅を引き込んで、久次の留守に寅がおあき宅を訪れ、酒にまかせておあきに言い寄り、そこに久次が出刃包丁を持って現れておあきの不義を責め、おあきを田舎の芸者かなんかに売り飛ばして二人で山分けするという算段だ。
この噺のキモは、酔いに任せて寅が、小唄を唄いながらおあきの袖を引く場面だ。寅は『八重一重』を口三味線をひきながら唄うのだが、この場面を上手く演じるのが腕の見せ所だ。
『八重一重』
八重一重  
山も朧に薄化粧  
娘盛りはよい櫻花
嵐に散らで主さんに  
逢うてなまなか後悔やむ
恥ずかしいではないかいな
圓生はこの場面を実に上手く演じていた。音曲の素養がないと演じるのが無理なネタで、他の演者のものを聴いたことがあるが、小唄(他の曲に変えてる人もいた)の部分がダメで気の抜けたビールの様だった。
他に音曲の素養が必要な『汲みたて』『三十石』(東京版)といったネタも、圓生亡き後に引き継ぐ人がいない。
唄と踊りは噺家にとって必要な修練だが、中堅や若手の人たちは努力しているのだろうか。音曲師の後継者が育っていないということは、落語界全体の課題として捉える必要があるだろう。
他では、春風亭一朝が『植木のお化け』で音曲噺を演じている。

2023/08/28

The Chinese government's policy of embargoes on Japanese seafood can only be viewed as a standstill.

The Chinese government has taken the step of imposing a total ban on imports of Japanese marine products following the release of treated water from the Fukushima nuclear power plant into the ocean.
The Japanese government has responded by saying that it will use scientific evidence to persuade the government to lift the embargo.
However, China's current claim is not originally based on science. It has not even clarified whether the problem is tritium in the treated water or radioactive materials that cannot be completely removed by ALPS. It merely claims that it is unacceptable to allow contaminated water from nuclear power plants to drip into the sea.
Most of the public seems to be taking the government's claims at face value so far, and they are even making harassing phone calls to various Japanese facilities asking if the Japanese people are stupid.
To this point, it is safe to say that they have reached the point of religious belief, and science cannot stand up to them anymore.
We have no choice but to remain quiet for the time being about China's state of excitement while providing some kind of compensation to Japanese fishermen.
Time will eventually tell.

Translated with www.DeepL.com/Translator (free version)

中国の海産物禁輸政策には静観するしかなかろう

福島原発からの処理水の海洋放出が始まり、中国政府は日本産海産物の全面輸入禁止という措置をとった。
これに対して日本政府は、科学的根拠に基づき禁輸を解除するよう説得するとの対応を示している。
ただ、今の中国の主張は元々科学に基づいたものではない。処理水に含まれるトリチウムなのか、あるいはALPSで完全に除去できない放射性物質が問題なのかさえ、明確にしていない。ただただ原発の汚染水を海へ垂れ流しているのが許せないと主張しているのみ。
国民の多くは今のところ政府の主張を鵜呑みにしているようだし、果ては日本の各施設に「日本人は馬鹿か」という嫌がらせ電話をかけて来ている。
ここまで来ると、もはや宗教的信念に達したと言っても良く、科学は立ち向かえない。
日本の漁業者にはなんらかの補償を行いながら、中国の興奮状態にはしばらくは静観するしかない。
いずれ時間が解決してくれるだろう。

【追記1】
言論の一部に処理水放出を諾とする者を「愛国」、否とする者を「反日」とする主張がなされているが、こうした無意味なレッテル貼りはやめようではないか。
この件は、科学的検証という共通の土台で議論すべきだ。

【追記2】
日本産海産物の輸入禁止について、たとえば中華人民共和国海関総署の2023年公告103号によれば、日本を原産地とする水産物の全面的な禁止は「暫停(暫定停止)」、つまり一時的と表現されているようだ。

2023/08/26

懐かしい昭和の風景

【MP】
ミニタリー・ポリスの略、進駐軍の憲兵にあたる。米兵が暴れたときは日本の警官など全く役に立たないが、ジープに乗って銃を抱えたMPが来ると、どんな米兵もおとなしくなった。MPは神様に見えた。
【浮浪児】
震災で家族を失った子どもたちをを指す。上野駅の地下道に大勢いた。やがて収容施設ができてそこで暮らせるようになる。NHKラジオで「鐘の鳴る丘」としてドラマ化される。
【傷痍軍人】
戦争で負傷した元兵士が生活のために街頭で募金活動を行った。白衣姿で二人一組、一人がアコーディオンを弾くというスタイルが多かった。
【モク拾い】
タバコの吸い殻を拾い集めて、ほぐしてから紙に巻き紙タバコとして再生させる。簡単な道具があって、タバコのカクテルが出来上がった。
【パンパン】
不特定多数の進駐軍人を相手の売春婦。派手なワンピースを着ていたので直ぐに分かった。敵国に体を売るといって蔑まれたが、彼女らのお陰で戦後に生きていけた家族も少なくなかった。
【オンリー】
特定の進駐軍人の愛人となった女性。パンパンよりちょっと格上に見られてた。
【犬殺し】
狂犬病になる野犬を増えたので、捕獲するのを職業とした人たちがいた。捕らえた犬は保健所に送り薬殺していたのでこの名で呼ばれていた。
【銀シャリ】
食べ物が無かった都会に住む人にとって、米の飯は最高の贅沢だった。米といっても外国からの米、外米が主だったが、それでも銀シャリは憧れだった。
【軍事将棋、駆逐水雷】
戦争の影は子供たちの遊びにも残されていた。「軍事将棋」は将棋の駒が将校やタンク、飛行機、軍旗、地雷、スパイなどで構成されていた。「駆逐水雷」は鬼ごっこだが、両軍に分かれて争い、艦長を取られると負けというルール。
【汲み取り】
都内でも便所はほとんどが汲み取り式だった。便壺に溜まった糞尿を柄杓で組み合あげ、樽にに入れて運びだす。集めたものは汚わい舟に乗せて、東京湾に投棄していた。
【DDT】
戦後は不衛生だったので、蚤、虱、南京虫などに悩まされた。これを防ぐためにDDTやBHCと呼ばれた消毒剤の粉末を散布した。後にこれらは有毒物質として使用禁止となるが、当時はそんな事を言ってられなかった。

近ごろ、昭和を懐かしむのが流行りのようだが、決して良い思い出ばかりでは無かった。

2023/08/25

原発汚染水の処分方法に良い案があるだろうか

福島原発事故に伴う汚染水の処理について、ALPSで処理された処理水の海洋への放出が24日から始まった。
積極的に賛成する人はあまりいないだろうし、やむを得ぬという人が多数だと思われる。
反対意見も根強くあるようだが、この件については反対だけでなく、よりよい処分方法の提案が求められると思う。
汚染水の処分方法は以下の通りとなるだろう。
①現状のままバッグに貯蔵を続ける
②地層注入
③水素放出
④地下埋設
⑤水蒸気放出
⑥海洋放出
このうち①は安全面やスペースの問題があるし問題を先送りするだけ。
②③④は規制や技術的面から不可。⑤は蒸発後に放射性物質が残存してしまう。
この結果⑥のみが現実的となった。
もし新たな提案があって採用されれば、海洋放出は止められるのだが、どうだろうか。

でんでん総理大臣

歴代首相の中でも安倍元総理ほど毀誉褒貶のある人は他にいないだろ。神のごとく崇める人もいれば、蛇蝎の如く嫌うアンチもいる。それは亡くなってからも続いている。
安倍についてはその政治的主張、手法に関しては種々議論があるだろうが、言葉遣いについてはおよそ総理に相応しくないと言わざるを得ない。
政治家にとって言葉は命だ。それを軽んじるなら国のトップとして鼎の軽重を問われても致し方ない。
安倍は国会で「私は立法府の長であります」と発言している。これが誤りだと中学生でも分かる。当初はこれは勘違い、言い間違いだとされていたが、安倍は同じ発言を国会で4回もしている。こうなると、「私は立法府の長」と本当に思い込んでいるんじゃないかと疑ってしまう。
国会で野党から発言の訂正を求められた際には答弁で、「訂正でんでんとの指摘は当たらない」と答弁した。これはどうやら原稿に「訂正云云」とあったのを、「云云(うんぬん)」が読めなくて「でんでん」としたようだ。読んでいて「でんでん」は変だと思わなかったのだろうか。
米国オバマ大統領の広島訪問の際には、安倍は「原爆で沢山のシイの方が亡くなった」と発言している。「市井(しせい)」が読めなかったのだ。シイなら共産党の委員長だ。
桜を見る会の件では、参加を募る文書が地元有権者に配られていたことに安倍は国会で、「募っているという認識だった。募集しているという認識はなかった」と答えている。何を言ってるのか意味不明。
長いサラリーマン生活の経験から言わせて貰うと、ビジネスの世界でも言葉がいい加減な人間は、仕事の能力も劣っていた。
安倍は屡々「美しい日本」に言及していたが、その前に「正しい日本語」を身につけるべきだった。

 

2023/08/24

詐欺メール送信者に告ぐ

当方に送信された詐欺メールに記されたリンクについては、全て「フィッシングサイト」として通報しているので、送信は止めろ。

2023/08/23

身近な美女に逢える確率は40年に一人

人生を振り返って、身近にいた人(一緒に行動したり会話を交わしたりした)の中で美女と思ったのは2人だけだ。近々80歳を迎えるので、遭遇確率は40年間で一人ということになる。
小三治が10年に一人と言っていたが、あちらは行動範囲が広いから多いのは当たり前かも。
2人を仮にAさんとBさんとしておくと、ABに共通していたのは清楚な美女で、それでいてちょっとコケティッシュな面を覗かせていた。
Aさんの時は未だ私が純情可憐な時期で、好きだと告白することもできず悶々としていた。
Bさんとの出会いの時は私は既に結婚していて、彼女も付き合っている人がいたので、とても好きですなんて言える状況にはなかった。
スタイルは別にして容貌だけなら、舞台や街やネットで見る女性で彼女たちを超える人はいない。
唯一超えるとしたら、当ブログのアイコンとして使用している少女。スペイン旅行の時に出会い写真を撮らせてもらったが未だ7-8歳だったと思われるので、成人になってどういう風に変わったか。
AB共にその後再会する機会はなかったので、青春のアルバムの1ページに記憶として残っているだけだ。

2023/08/22

日本の男ってそんなに飢えてるんかい

先日、韓国の有名な女性DJが、大阪で開催された音楽フェスのパフォーマンス中に複数の観客に胸などを触られたとして被害を訴えた。加害者の中には男女が含まれていたようだが、主催会社の刑事告発を受け男二人が警察の出頭したもようだ。
驚くのは、この件を受けてSNSなどに女性の服装が悪いのが原因だと加害者を擁護するような意見が少なくなかったという点だ。これだと女性の服装が悪ければ痴漢をしようがワイセツ行為をしようが勝手だということになる。
なかには嫌なら日本へ来るなと主張した有名な美容外科医院長がいたようだが、もし日本のアーティストが海外で同じような被害を受けたときに、そう言われたらどんな気持ちになるだろうか、この男は想像できないのだ。
今回の件は、相手が韓国のアーティストだったという事もある気がする。欧米のアーティストだったら被害は受けなかっただろう。
電車の中で女性が男から痴漢の被害を、それもかなりの確率で受けているというのは日本だけという報道を見たことがある。通勤時の朝が多いようで、被害を受けても訴えられる恐れが少ないからだ。やる方はちゃんと計算しているのだ。
進学塾の講師の男が教え子の少女たちを盗撮していた事件もあった。盗撮した画像をお互いに交換し楽しむグループが存在していたというから、気色悪い。盗撮事件は毎日のように報じられており、その異常性は際立っている。
振られた女性にいつまでも付きまとうストーカー事件も後を絶たない。嫌われたら身を引くしかないのに。
男性が女性を好きになるのは当たり前だし、好きになれば体に接触したくなるのも自然なことだ。
大事なことは相手の気持ちを尊重することで、男なら女性にスマートに接しようではないか。
相手の弱みにつけこむなんざあ、男の風上にも置けねえ。
全く、ミットモネエッタラアリャシネエ。

2023/08/20

世界各国の原発排水を検査せよ

福島第一原発の処理水放出を近々実施することを政府は決めたようだ。IAEAの検査結果から安全と判断している。
一つの不安材料としては、データが通常運転のものではないことだ。予め検査が決まっている場合には、それ用のサンプルを用意することはよくあることだから。実際の運転時での検査でないと説得力は弱い。
そこで提案だが、放射性物質の海洋への影響を調べるために、各国の原発から発生している排水をIAEAに検査してもらうことにしたらどうか。
取り敢えず日本、中国、韓国の原発排水から検査を着手し、いずれ全世界に拡げる。
事前の予告なしに、IAEAが排水の抜き取り検査をして、その結果を公表する。これなら各国の納得が得られるだろう。
そんな事出来るのか、各国の了承が得られれば可能だ。
一時期、船舶の内装材にかかわる仕事をしていたが、この業界では検査官が予告なしにいきなり現場に来て抜き取り検査を行っていた(世界共通)。関係者の了解さえ得られれば十分に可能なはずだ。
海は人類共通のものだから、その汚染については各国が連携する必要がある。
もし反対する国があれば、その事実と理由をIAEAが公表すればいい。
これなら恨みっこナシだ。

2023/08/18

「ひろゆき」の世間知らずの思い込み

ことの発端は、毎日新聞が8月15日に配信した「『なぜ防衛費を上げるのですか』小学6年生が岸田首相へ送った手紙」と題された記事で、私立小学校の6年生36人が書いたもの。防衛費増額への疑問や課外活動で学んだ沖縄の基地問題などについての思いが綴られているとのこと。
この記事にひろゆきが反応し、
《学校はわからない事の調べ方を教わる場所です。防衛費が増えた理由は、岸田首相に手紙を書かなくても、国会答弁やニュースを見ればわかります。教師が無能だから調べ方がわからなかったのかな》
とSNS上で綴った。
つまり小学生自身がこんな事をするとは有り得ず、無能な教師の指導によるものという前提に立った意見と思われる。
防衛費が増えた理由は国会答弁で分かるという意見も、偏見もいいとこだ。
しかし小学6年生ともなれば、政治に関心を持つ子もいるし、自分なりの意見を持つ子もいる。
私自身の経験から言えば、小中学校は中野区立だったが、2-3年生にかけて親の勤務先の関係で新宿区立四谷第六小学校に通学した。
担任は軍隊帰りでやたら厳しく、政治の話なんかしたことが無かった。
しかし、級友の中には政治に関心を持つのがいて、クラスの中で日本の再軍備について議論したことを憶えている。
また、当時は米国大統領選挙の最中だったので、民主党が勝つか共和党が勝つかが話題になっていた。
私自身も中学1年生の時に総選挙の立ち合い演説会(当時はそういう制度があった)に参加し、最前列に座っている写真が讀賣新聞に掲載され、親にバレタ事があった。
ひろゆきは、どうせ子どもなんか政治が分かりっこないし、そんな事に関心を持つのは教師の影響だろうと勝手に思い込んだのだろう。
ひろゆきの世間知らずが端無くも露呈されてしまった。

2023/08/17

「個人的意見ですが」は不要

よく会話の中で「個人的意見ですが」とか、「これはあくまで個人としての見解ですが」と言う人がいて、SNSでもこうした表現が見られる。
当たり前だろ、誰もあんたに政府の公式見解なんて求めてないよとツッコミを入れたくなる。
会話にせよSNSにせよ、主張はほぼ100%個人的意見だ。だから、そんな前置きは不要なのだ。
ある著作や記事を引用したとしても、それを引用すると決めたのは個人の見解だ。
もちろん、この記事も私個人の意見であって、一個人の一つの意見として主張しているに過ぎない。
時折り、自分の主張が国民の声や世論であるが如く断定しているのを見かけるが、僻見としか思えない。
主張や意見は全て個人の見解であり、責任も個人が負わねばならぬのは言うまでもない。

2023/08/16

「サグラダファミリア」って美しいですか?

いま東京国立近代美術館で「ガウディとサグラダ・ファミリア展」が開かれているようだ。
数年前になるが、旅行社の添乗員に「サグラダファミリアって今どうなっている?」と訊いたところ、答えは「どんどんて悪くなってますよ」だった。「なんであんな装飾をゴテゴテ飾ったんだろう」ということだった。
上の写真は約25年前の姿、下の写真は現在の姿のようだ。
25-1
25-2
25年前に現場を見たときは、未だ骨格が立ち上がった段階でこれからどうなっていくんだろうという期待感があった。
建築物にとって大事なのは外観の美しさだと思う。世界各国の世界遺産の建物を数々見てきたが、外観の美しさという点では共通している。
しかし、現状のサグラダファミリアの姿からは美しさが感じられない。
あなたはどう思います?

 

2023/08/14

異常アクセス

10日ほど前になるが、ある日当ブログへのアクセス数が一気に約10倍に跳ね上がった。その状況が3日ほど続いて次第に数が減り、1週間程度で元に戻った。
増えた分の大半は”not provided"となっていて、どの記事にアクセスしたかが分からない。ただ、識別番号から不特定多数の人からのものだということだけは分かる。
アクセス数が増えるのは歓迎だが、どの記事に関心が持たれているのかが分からないのは困ったものだ。
解析するツールもあるようだが、そこまで追う気にもなれない。
もし心当たりがある方は、コメント頂けると助かります。

2023/08/12

他人の結婚(離婚)なんて関心ないね

妻「羽生選手が結婚したんだって」
私「フ~ン」
妻「興味なさそうね?」
私「俺、関係ないもん」
妻「そうかも知れないけど、ツマラナイ人ね!」
半世紀以上一緒に暮らしていて、ようやくツマラナイ人だと気づいたか。確かに私はツマラナイ人間だ。
芸能人やスポーツ選手など有名人が結婚(離婚)すると世間は大騒ぎするが、赤の他人のことでそれほどの関心を寄せる心理が理解できない。
要するに、どうでもいいではないか。
個人的に何か関係があるとか、格別の思い入れがあるなら話は別だが。
芸能人やスポーツ選手などにはそのパフォーマンスには関心があるが、彼らの私生活には全く興味がない。
俳優の演技を見ていて思うのは、あれは常人ではなかろうということ。私たちとは違う世界に住んでいる人たちだと思ってしまう。だから突拍子もない行動をとっても、しょせんは向こう岸の人の話だからと割り切る。
例えば歌舞伎俳優は、近年までは半ば「男娼」の世界だった。その名残りが未だ存在していたとしても、さして不思議でない。
以前に制作された映画をみていて、この俳優はしばらくを姿を見ないなと思って調べると、原因は何か不祥事を起こしたことによるようだ。刑事事件を引き起こしたなら別だが、そうで無ければ勿体ないなと思う。
閑話休題。
先日、アメリカの俳優で、男性4人への性的暴行の罪などに問われていたケビン・スペイシーに対して、裁判所は無罪判決をいい渡した。
アカデミー賞受賞した名優のケビン・スペイシー、私も好きな俳優だが、2017年に性的暴行で告発されてから仕事を外され銀幕から遠ざかっていた。これで俳優として復帰できるだろうが、失われた年月は戻ってこない。

2023/08/09

阪神フアンのマナー

首位を走る阪神タイガース、今年こそ優勝とフアンの一人として夢を膨らませている。
残念なのは、一部のフアンのマナーの悪さだ。相手選手への汚いヤジや過剰な応援には眉を顰める。
かつては阪神戦を見に神宮へ横浜へせっせと足を運んだが、ある時から球場へ全く行かなくなった。
これは阪神フアンに限ったことではないが、観衆の多くがゲームを見に来ているというより応援そのものを目的にしているからだ。
「球音」という言葉通りで、野球は音を楽しむスポーツだ。
投手の球が捕手のミットにおさまる時の音、打者のバットが球を捕らえた時の音、野手が球を捕った時のグローブの音、これこそが野球観戦の醍醐味だ。
処が、実際の球場へ行くとそうした音が応援にかき消されてしまう。
さらに悪いのは応援団からの強制だ。こちらはゲームを見に来ているのだ。
困ったことに、試合開始前の練習の時から応援が始まる。試合前のシートノックと守備練習、フリーバッティング、ブルペンでの投球練習、そうした光景をワクワクしながら見るのも野球観戦の楽しみなのだ。
試合終了後のヒーローインタビューで選手が、応援のお陰で活躍できましたなんて答えているが、リップサービスならともかく、本心ならプロ失格だ。応援が無ければ活躍できないならプロとは言えない。
古い話で恐縮だが、かつてショートに吉田、サードに三宅という名手がいた頃の阪神戦では、試合前の二人の守備練習を見るのが楽しみだった。
今の様な過剰な応援を続けていると、純粋にゲームを見に来る人が敬遠する様になるだろう。

2023/08/07

皇族はツライネ

皇族の秋篠宮家への批判が強まっている。特に3人の子供たちの言動が度々週刊誌やワイドショーなどのネタにされている。理由は、世間の関心が高く記事にすれば売れるし、TV視聴率が上がるからだ。
いちいち名前に「様」付けして、敬意を表しているように装っているが、実際は揶揄しているとしか思えない。
先ず、長女の真子さんの結婚が槍玉にあがった。どうも相手の小室圭さんを世間はお気に召さぬようだ。渡米してアメリカで弁護士資格を取るなんて容易なコッチャないし、これだけでも尊敬に値すると思うのだが。悔しけりゃあ、やってご覧よ。
皇族だって好きな人と一緒になりたいだろう。
どうも世間では政略結婚を望む人が多いようだが、時代錯誤も甚だしいね。
次女の佳子さんはやや奔放な印象を受ける。両親とは離れて独り暮らししているようだ。これも世間にはよくあることで、批判されるような事ではない。
自活してないじゃないかとい声もあるようだが、それが無理だということは誰でもが分かるはずだ。
そして今度は長男の悠仁さんの無表情が叩かれている。公務で感情を表さないというのだ。高校生の男の子なんて、そんなもんなじゃないの。大勢の人の前なら誰もが緊張するし、硬くなるのは普通じゃないのかな。
将来は天皇になる可能性が高いとなれば、むしろ喜怒哀楽をあまり表に出ぬよう教育されているかも知れないし。
彼ら、彼女らは、自らの望んで皇族になったわけではない。生まれながらの宿命でそうなったに過ぎない。
普通の人間として生きてゆく権利まで奪うのは酷だ。

2023/08/05

落語『永代橋』

落語のネタに『永代橋』というのがある。
圓生や彦六の正蔵の録音があるが、私もナマの高座で聞いたことがなく珍しいネタに属するだろう。
このネタを紹介しようと思ったのは次の理由による。
①文化4年(1807年)8月19日、深川八幡の祭りの日に永代橋が群衆の重みで落下し多数の犠牲者を出した実際の事件がテーマになっている珍しいネタであること。
②勤務先の関係で数年間は、毎日バスで永代橋を往復していたこと。
③舞台となった深川八幡の周辺は飲み屋街で、夜な夜なこの辺りを飲み歩いた思い出の街であること。

【あらすじ】
深川八幡祭りは、赤坂日枝神社の山王祭り、神田明神の神田祭りとともに「江戸三大祭り」の一つ。8月15日を中心に例祭が行われるが、文化4年は天候の関係で8月19日に日延べとなっていた。この日、一ツ橋公が船で永代橋下を通るということで午前11時頃までは橋は通行止めになり、橋の周辺は群衆で溢れかえっていた。通行が解除されると群衆は一斉に橋の上に殺到し、その重みで足下駄が折れ大勢の群衆が川に落下していく大惨事となった。
遺体が引き上げられ身元が判明したものは各町内の大家に通知が届き、大家は遺体の引き取りの責任を負う。
神田たて大工町の大家・太兵衛の元に役人から、支配下の武兵衛が水死したのでと、遺体の引き取りを命じられる。現場に向かおうとしていたら当の武兵衛が歩いてきた。それなら本人に引き取らせれば間違いないと、大家は武兵衛を伴って遺体安置所に行く。
遺体を確認すると武兵衛はこれは俺じゃないと言い出し、大家と喧嘩となる。
事情を聞いた役人が、遺体が身に着けていた武兵衛の名札の入った紙入れを示すと、武兵衛は自分のもので、祭りに行く途中で掏られたもので、そのため永代橋に行かなかったと説明し、役人も納得する。遺体はスリだったのだ。
収まらないのは大家から死人扱いされた武兵衛で、大家を訴えると息巻くが、役人が、
「大家は太兵衛で、お前は武兵衛、太兵衛に武兵衛(多勢に無勢)でかなわない」
でサゲ。

全体の構図は『粗忽長屋』に似ているが、サゲがイマイチのせいで高座にかかる機会が少ないのだろう。
ドキュメンタリーを織り込んだ珍品ではある。

2023/08/03

日本人のさもしい根性を映しだす「ふるさと納税」

総務省は8月1日、ふるさと納税の2022年度の寄付額が前年度比約1.2倍の9654億600万円だったと発表した。
納税額は毎年のように最高額を更新している。
寄付を受けた自治体の金額ランキングでは、魅力ある返礼品を揃えた自治体が上位っを占め、ふるさと納税の目的の多くが返礼品にあることを示している。
当初はこの「ふるさと納税」はとても良い制度だと思っていた。
自分はいま都会で暮らしているけど、故郷である自治体、父や母が暮らす自治体、過去に世話になった自治体、思い出に残る自治体に寄付をして、その金額に応じて住んでいる自治体の住民税が控除される。
結構な事だし、寄付行為としてはこれで十分に完結している。
処が政府は、エサとして返礼品を付けてしまった。寄付という善意の行為に返礼品を設けるという最もやってはいけない制度を政府自らが作ってしまった。
制度の目的が、返礼品競争に置き換わってしまった。
もはや「ふるさと納税」とは名ばかりで、日本人のさもしい根性をかき立てる制度に堕してしまったのだ。
この制度を作った当時の指導者たち、口を開けば道徳だ倫理だとわめいていた連中の性根なんて、こんなものなのだ。

2023/08/01

天網恢恢ビッグモーター

『天網恢恢(かいかい)疎にして漏らさず』
【意味】天の網はひろく、その目はあらいようだが、悪人を漏らすことなく捕える。すなわち、天道は厳正で、悪事をなしたものは早晩必ず天罰を受ける。
久々にこの諺を思い出した。いま報道されているビッグモーターをめぐる不祥事だ。
次々と悪事が露見しているが、以前から一部のネットでは話題になっていたらしい。しかし監督官庁も動かなければ、マスメディアも関心を示さなかった。
ビッグモーターとしては、この程度のことは許されると思い込み、悪事の深みにはまって行ったのだろう。
しかも本来は被害者であるべき損保企業までが、グルになっていいたとなれば、開いた口が塞がらない。
「今だけ、金だけ、自分だけ」という現代の風潮を示す事象でもある。
先日、経営者の兼重社長(当時)の記者会見が行われたが、経営者は知らぬ存ぜぬ、悪いのは実行した社員であるという主張を、時々薄笑いを浮かべながらしゃべっていた。
コンプライアンスなんて知ったこっちゃないという風情だ。
この悪役ぶりは風貌を含めて際立っており、キャラは立っていた。
監督官庁もマスメディアもようやく重い腰をあげているので、重い処罰が下されるだろう。
一応の経営責任は取ったようだが、オーナーの立場は変わらず、企業が存続する限りは一族の支配体制は続く。
『悪い奴ほどよく眠る』とは黒澤明監督の作品のタイトルだったが、現実を写していて今や新しい諺に加えられている。
ビッグモーターの件も、そうならぬよう監視せねばなるまい。

« 2023年7月 | トップページ | 2023年9月 »