「ひろゆき」の世間知らずの思い込み
ことの発端は、毎日新聞が8月15日に配信した「『なぜ防衛費を上げるのですか』小学6年生が岸田首相へ送った手紙」と題された記事で、私立小学校の6年生36人が書いたもの。防衛費増額への疑問や課外活動で学んだ沖縄の基地問題などについての思いが綴られているとのこと。
この記事にひろゆきが反応し、
《学校はわからない事の調べ方を教わる場所です。防衛費が増えた理由は、岸田首相に手紙を書かなくても、国会答弁やニュースを見ればわかります。教師が無能だから調べ方がわからなかったのかな》
とSNS上で綴った。
つまり小学生自身がこんな事をするとは有り得ず、無能な教師の指導によるものという前提に立った意見と思われる。
防衛費が増えた理由は国会答弁で分かるという意見も、偏見もいいとこだ。
しかし小学6年生ともなれば、政治に関心を持つ子もいるし、自分なりの意見を持つ子もいる。
私自身の経験から言えば、小中学校は中野区立だったが、2-3年生にかけて親の勤務先の関係で新宿区立四谷第六小学校に通学した。
担任は軍隊帰りでやたら厳しく、政治の話なんかしたことが無かった。
しかし、級友の中には政治に関心を持つのがいて、クラスの中で日本の再軍備について議論したことを憶えている。
また、当時は米国大統領選挙の最中だったので、民主党が勝つか共和党が勝つかが話題になっていた。
私自身も中学1年生の時に総選挙の立ち合い演説会(当時はそういう制度があった)に参加し、最前列に座っている写真が讀賣新聞に掲載され、親にバレタ事があった。
ひろゆきは、どうせ子どもなんか政治が分かりっこないし、そんな事に関心を持つのは教師の影響だろうと勝手に思い込んだのだろう。
ひろゆきの世間知らずが端無くも露呈されてしまった。
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