日本人のさもしい根性を映しだす「ふるさと納税」
総務省は8月1日、ふるさと納税の2022年度の寄付額が前年度比約1.2倍の9654億600万円だったと発表した。
納税額は毎年のように最高額を更新している。
寄付を受けた自治体の金額ランキングでは、魅力ある返礼品を揃えた自治体が上位っを占め、ふるさと納税の目的の多くが返礼品にあることを示している。
当初はこの「ふるさと納税」はとても良い制度だと思っていた。
自分はいま都会で暮らしているけど、故郷である自治体、父や母が暮らす自治体、過去に世話になった自治体、思い出に残る自治体に寄付をして、その金額に応じて住んでいる自治体の住民税が控除される。
結構な事だし、寄付行為としてはこれで十分に完結している。
処が政府は、エサとして返礼品を付けてしまった。寄付という善意の行為に返礼品を設けるという最もやってはいけない制度を政府自らが作ってしまった。
制度の目的が、返礼品競争に置き換わってしまった。
もはや「ふるさと納税」とは名ばかりで、日本人のさもしい根性をかき立てる制度に堕してしまったのだ。
この制度を作った当時の指導者たち、口を開けば道徳だ倫理だとわめいていた連中の性根なんて、こんなものなのだ。
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