日劇で見た笠置シヅ子ショー
笠置シヅ子をモデルにしたNHKの朝の連ドラが放映されていて、彼女への関心が高まっているようだ。戦後の一時期、笠置シヅ子の人気は高く「ブギの女王」として次々にヒットを飛ばしていた。暗い時代に人々を明るくしてくれた。
TVが未だない時代だったので、映像は映画で知るしかなかった。笠置シヅ子は映画「銀座かんかん娘」で初めて見たが、あまり強い印象は受けなかった。
実物に接したのは、かつて有楽町駅前にあった日本劇場(日劇)での「笠置シヅ子ショー」の舞台だ。まだ小学4年生の頃だったと思うが、従兄に連れられて行った。
それまでの歌手はスタンドマイクの前で真っすぐな姿勢で歌うスタイルだったが、笠置シヅ子は舞台一杯を使って踊りながら歌うのだ。そのエネルギッシュな姿に目を奪われた。
客席にかけ声をかけながら歌うというスタイルも、恐らく笠置シヅ子から始まったものと思われる。
日劇ダンシングチーム(NDT)のラインダンスをバックにして歌う「東京ブギウギ」は壮観だった。
彼女は1956年(昭和31年)に突如歌手を引退するが、それ以後は女優に専念し、人前では二度と歌わなかった。その潔さも彼女らしい。
笠置シヅ子は歌手としてNHK紅白歌合戦では紅組のトリを二度務め、後年は大阪のおばちゃんスタイルでの脇役として活躍した。
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