イスラエルという国の怖さ
ハマスによるイスラエルへの攻撃は非難されるべきものだが、これに対してイスラエルがパレスチナのガザ地区への報復攻撃を準備している。米国をはじめ西欧諸国は今のところイスラエル支持を表明している。
しかし、イスラエルという国の過去の行状を振り返ってみれば、そう手放しで支持できるものではない。
まず始めに、イスラエルは中東で唯一の核兵器保有国であるということ。しかも核査察を受けていない。これは周辺の国にとって恐ろしいことだ。
処が、西欧各国、特に米国がこれを黙認している。その一方で、イランの核開発には反対している。それならイスラエルに核兵器の廃棄を求めないと公平とは言えないのではなかろうか。
先年イスラエルを訪問した時に、現地ガイドに「イスラエルはなぜ攻撃的になるのか」を訊いたところ、「イスラエルは常に攻撃におびえているので、過剰な反応をしてしまう」という答えだった。
攻撃される恐れがあるならば、先に相手を倒すことでしか身を守ることが出来ないという先制攻撃論だ。
イスラエルは強大な軍事力と米国という後ろ盾を背景に、周辺国を抑えてきた。
先住民がいる土地に入ってきて、ここは我々の国だと宣言して建国し、力をもって実効支配地域を次々と拡大して国土を拡げ、パレスチナの人々を隅に追いやってきたのがイスラエルの歴史だ。
過去の中東戦争の争乱の中で、国を追われたパレスチナ人はレバノンに難民として収容されている。その結果、レバノンの難民キャンプには数十万人といわれているパレスチナ人が暮らしている。
そうした状況を鑑みれば、イスラエルだけを一方的に支持できない。
日本政府はその点比較的公正な姿勢を保ち、パレスチナに対して援助を行ってきた。以前にパレスチナを訪れた時、日本政府への感謝の言葉があった。
こうした姿勢は今後とも堅持して欲しい。
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