自民党・安倍派の裏金疑惑と旧ジャニーズ問題
自民党・安倍派によるパーティ収入の一部が派内議員へキックバックされ、それらが議員や政治団体の収支報告書に記載されていなかった疑惑が明らかになり、政権を揺るがす問題になりつつある。安倍派の複数の議員がここ5年間で1000万円以上の資金を得ていたと見られる。
パーティと言っても多くは収益が95%を上回ると見られ、実態は寄付と変わらない。
政治資金規正法の網をくぐり抜けた錬金術だ。
この疑惑を最初に報じたのは、昨年11月の「しんぶん赤旗」のスクープだった。しかしこの時はマスメディアの大半がこれを黙殺していた。
1年近く経ってから一部週刊誌が記事にし始め、検察が動き、ようやく大手メディアが取り上げるようになった。
共産党が情報を得ていたくらいだから、各メディアの政治部はとっくに知っていたに違いない。
では、なぜメディアはその情報を黙殺していたのかだが、その原因は旧ジャニーズ問題と共通しているものだと思う。
①政治の安倍派、芸能の旧ジャニーズという一強への忖度。
②しょせん政治の世界とは、芸能の世界とは、そんなものだという見方。
権力には逆らわず、むしろ阿る昨今のジャーナリズムの退廃ぶりを示したものだと考える。
パーティーを、政治には金がかかるからという擁護論があるようだが、それなら全ての政党、全ての議員が揃ってパーティーを行う筈だ。
政治に金がかかるのではなく、政治に金をかける議員の集金手段がパーティーである。
キックバックを受けた資金を収支報告書に記載しなかった理由は、裏金にするためだろう。裏金にしておけば使い道は自由だ。
「驕る安倍派は久しからず」。
話は変わるが、小池百合子都知事の学歴詐称疑惑についても大手メディアは沈黙している。公選法違反の大問題に関わるのに。これまた、忖度ですか?
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