動物愛護と人命軽視
昨年は野生の熊に襲われた人が過去最高を記録し、多くの人命が失われた。このため人を襲った熊を駆除したことに対して、当該自治体に全国から抗議の電話が鳴り、職員がその対応に追われる事態にまでなった。
抗議した人にとっては、襲われた人が気の毒という思いより熊がかわいそうという思いの方が強いのだろう。
1月2日に起きた羽田空港での日航機炎上事故では、乗客と乗員全員が非常口から脱出できたことは奇跡的であり、海外からも賞賛されている。
その一方で、機内の別の場所に保管されていたペットが死んだことを問題視し、ペットもケージに入れて客室に持ち込めないかと意見も出されていいるようだ。そうすればペットも助かったのではと。
この考えは間違っている。
緊急時の脱出には、乗客は荷物を持ちだす事は出来ない。従ってペットは助からない。
ペット好きな人にしばしば見られるのは、周囲の人もきっとペットが好きな筈だと思い込む傾向が見られることだ。
動物アレルギーを持つ人もいれば、もともと動物嫌いの人もいる。
動物好きな人は人間的にも優しいなんて信じる人もいるようだが、ヒットラーを始めナチスに幹部がペット好きだったという事実をどう説明するのだろうか。
戦後に、食べるために犬を殺す人の姿を見たことがあるし、狂犬病を防ぐために公共事業として野犬狩りが行われていたのを知る人間として、最近のペットブームを複雑な思いでいる。
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