民謡が好きで、かつては町田佳聲(まちだかしょう)のラジオ番組「民謡を訪ねて」を毎週欠かさず聴いていた。
町田佳聲は全国を歩いて各地の民謡を採取し、それを五線譜に乗せるという作業を行い、民謡を広めた功労者だ。
同時に新民謡を手掛け、『チャッキリ節』などを作曲した。
民謡も全国化するにはスターが必要で、津軽民謡を広めたのは成田雲竹の功績だ。
『津軽山唄』は、木々の間を通る風の音の様に唄うのだそうだ。
相馬地方の民謡を全国に広めたのは鈴木正夫の美声だ。
映画『警察日記』では、会津地方の民謡が全編にわたって流れていた。
特に好きな民謡を下記に示すが、『新相馬節』と『最上川舟唄』は、伝統的なものではなく新しく作られた作品。
民謡の歌詞はそれぞれの地方の特長を読み込んだものが多いが、『相川音頭』と『稗つき節』は、共に源平合戦を題材にしている。
『津軽山唄(青森県)』
♪ヤーエデャー
十五や 十五や七がヤエ
十五になるから 山 山登りヤエ
山を登るに 笛 笛吹けばヤエ
峰の小松が 皆 皆靡くヤエ
『さんさ時雨(宮城県)』
♪さんさ時雨か 萱野の雨か
音もせできて 濡れかかる
ショウガイナ
『南部牛追唄(岩手県)』
♪田舎なれども
南部の国はヨー
西も東も
サーアーエ
金(かね)の山
コーラサンサエー
『最上川舟唄(山形県)』
♪ヨーエ サノ マッガショ エンヤ コラマーガセ
エエヤ エーエヤ エーエエーエヤ エード
ヨーエ サノ マッガショ エンヤコラマーガセー
酒田(さがだ)さ行(え)ぐさげ達者(まめ)でろちゃ
ヨイトコラサノセー
流行風邪(はやりかぜ)などひかねよに
『新相馬節(福島県)』
♪ハアー
はるか彼方は相馬の空かよ
ナンダコラヨト
相馬恋しや懐かしや
ナンダコラヨト
『相川音頭(新潟県)』
♪ハイハイハイ
どっと笑うて 立つ浪風に
ハイハイハイ
荒き折節 義経公は
ハイハイハイ
如何にしつらん 弓取り落とし
ハイハイハイ
然も引き潮 矢よりも早く
『稗つき節(宮崎県)』
♪庭の山椒(さんしゅう)の木
鳴る鈴かけて
ヨーホイ
鈴の鳴る時ゃ
出ておじゃれヨー
最近のコメント